科目ナンバー
11A3101
科目名
生命情報科学
担当教員名・資格
沖 嘉尚【専任講師】
単位数
2
配当年次
3年生
必修・選択
必修
開講学期
前期
学科・クラス指定等
学科指定無し
履修条件
高校の基礎生物および生物を履修していることを前提として講義する。
授業の概要
近年、生命科学の進展により生命現象に関連する莫大なデータが生み出されたことで、情報科学的な視点や概念を導入した研究および技術開発の重要性が著しく高まっている。
本講義では、生命科学分野のさまざまなデータ解析手法について講述し、それらの手法を用いた研究について具体例を示しながら解説する。また、文部科学省所管の研究機関において生命科学分野における遺伝子発現情報を中心とした大規模データの利用技術開発・維持管理に携わっている研究者が、データベースやウェブツールについて解説し、生命科学の研究における実践的な技術を学習する。
学びのキーワード
ゲノム、遺伝子、配列相同性検索、クラスタリング、多変量解析、エンリッチメント解析
授業の目的
生命科学分野における主なデータ解析手法として配列相同性検索、クラスター解析、多変量解析およびエンリッチメント解析等について理解し、説明できるようにする。
文部科学省所管の研究機関において生命科学分野における大規模データの利用技術開発・データベースの維持管理に携わっている研究者指導の下、生命科学の研究に必要な情報科学技術を習得する。
授業方法
パワーポイントとプロジェクターを用いた講義とコンピュータを用いたハンズオン形式の実習によって授業を進める。
詳しい授業日程についてはガイダンスでアナウンスする。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 生命科学分野における主なデータ解析手法として、配列相同性検索、クラスター解析、多変量解析およびエンリッチメント解析について説明することができる。
  • 生命科学系公共データベースを利用して、必要な情報を取得することができる。
  • 生命科学系公共ウェブツールを利用して、データを解析し、解釈することができる。
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

ガイダンス:「生命情報科学」とは何か?現代の生命科学分野における情報科学技術の必要性について概説する。

応用生物科学トピックス(動物分野)の講義内容に関連するため、ノートや課題の内容を復習しておくこと。

360分
2

アナログとデジタル:生物から得られる情報をコンピュータで処理するためには、文字や数値などで表現する必要があることついて解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

180分
3

配列アライメント:ドットマトリックスや動的計画法などについて解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

180分
4

配列相同性検索:Basic Local Alignment Search Tool(BLAST)について解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

180分
5

遺伝的多型とバイオマーカー:遺伝子診断や遺伝子検査で利用されている遺伝的多型について解説する。

応用生物科学実験Ⅳの授業内容に関連するため、テキストを通読しておくこと。授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

180分
6

生命科学系データベース:さまざまな公共データベースについて紹介する。

3回目・4回目の講義内容に関連するため、復習しておくこと。

240分
7

生命科学系データベース:さまざまな実験のデータや文献等のデータベースの活用方法について解説する。

3回目・4回目の講義内容に関連するため、復習しておくこと。

300分
8

生命科学系データベース:さまざまなウェブツールの紹介とその活用方法について解説する。

3回目・4回目の講義内容に関連するため、復習しておくこと。

300分
9

実技試験:データベース・ウェブツールを活用して,ある生物の遺伝子発現データを解析する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

300分
10

バイオインフォマティクス技術を用いた研究:オーミクス解析の方法について解説する。(マイクロアレイ、高速シーケンス)

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

300分
11

バイオインフォマティクス技術を用いた研究:クラスター解析の方法について解説する。(階層型クラスター・k平均法)

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

180分
12

バイオインフォマティクス技術を用いた研究:多変量解析の方法について解説する。(主成分分析・多次元尺度構成法)

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

180分
13

バイオインフォマティクス技術を用いた研究:エンリッチメント解析の方法について解説する。(Gene Ontology、Gene Set Enrichment Analysis)

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

180分
14

授業内試験:試験終了後に試験問題の解説等を行う。

これまでの学習内容について確認し、筆記試験の準備をしておくこと。

360分
15

最新の研究紹介:バイオインフォマティクス技術を用いた研究成果について具体的な例をあげて紹介する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

180分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
生命科学分野における主なデータ解析手法として、配列相同性検索、クラスター解析、多変量解析およびエンリッチメント解析について説明することができる。
筆記試験、授業内の課題
生命科学系公共データベースを利用して、必要な情報を取得することができる。
実技試験、授業内の課題、レポート
生命科学系公共ウェブツールを利用して、データを解析し、解釈することができる。
実技試験、授業内の課題、レポート
成績評価基準・割合
授業内容の理解度を問う筆記試験(50%)。実技試験(30%)課題やレポートなどの提出物(20%)により総合的に評価する。
フィードバックの方法
講義室での質疑やGoogle Classroomを用いて、随時、質問を受け付け、コメントをする。
教科書
指定しない
参考書
生命科学データベース・ウェブツール 図解と動画で使い方がわかる! 研究がはかどる定番18選
オフィスアワー
  • 開始期間

    2023/04/11
  • 終了期間

    2023/08/01
  • 開始時間

    • 16:10
  • 終了時間

    • 17:00
  • 曜日

  • 場所

    4号館3階 動物生体機構学研究室

備考

授業終了時およびGoogle Classroomからの質問は随時可能とする。
科目の特徴
  • 情報リテラシー教育を含む授業
  • デー タベース活用法・情報整理法
  • 実務経験のある教員による実践的授業
  • 文部科学省所管の研究機関において、生命科学分野における遺伝子発現情報を中心とした大規模データの利用技術開発・維持管理に携わっている者が、生命科学分野のデータベースやウェブツールについて解説し、ハンズオン形式の講義によって実践的な技術を学習する。
備考
14回目と15回目の授業内容はスケジュールの都合により入れ替わる場合があります。