科目ナンバー
04E2301
科目名
動物資源科学実験(B班)
担当教員名・資格
梶川 博【非常勤講師】 岩佐 真宏【教授】 川井 泰【教授】 細谷 忠嗣【教授】 相澤 修【准教授】 浅野 早苗【専任講師】 明主 光【助教】
単位数
1
配当年次
2年生
必修・選択
必修
開講学期
前期
学科・クラス指定等
動物資源科学科のみ履修可能
履修条件
実験の手順を示したプリントを事前に配布するので、それを熟読し予習しておくことが望ましい。「化学実験の基礎」を履修することが望ましい。実験中にメモした事項を、再読しまとめノートを作成すること。
授業の概要
動物資源科学分野において学習・研究の基盤となる化学的並びに生物学的手法の基礎を習得する。緩衝能の理論と実際,規定液の調製,分光分析,タンパク質の等電点沈殿分析,顕微鏡観察等を実習する。
学びのキーワード
分析、観察、化学と生物
授業の目的
種々の生体情報を収集・測定するための基盤として、科学実験に取り組む姿勢を教え、器具と試薬の取り扱いから始めて、生物の仕組みを化学的並びに生物学的手法で解き明かす能力を涵養する。
授業方法
各科学実験を行う意義の説明、手法・安全性に関する基本的なことがらの徹底、実験実施の心構えを体系付けて習得でき、かつ、学生自らが考える内容とする。各回毎にレポートを提出させる。全学生を(A)(B)の二班に分け、以下の実習内容を各班が隔週で行う。各班を更にグループ分ける。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 【化学分野】動物の生体中で重要な役割を担うpH、緩衝能について、その原理と試薬の各機能について会得する。動物体内の窒素代謝において重要な物質であるアンモニアの測定を、複数の方法を用いて行うことで代表的な化学分析法に関して学修する。タンパク質(本実験では牛乳タンパク質)のpH調整による等電点沈殿と塩析による沈殿の原理と機能について会得する。
  • 【生物分野】生物における微細な形態や生理機能などを直接観察するための顕微鏡の使い方や、プレパレーションを実践し、その技能を会得する。また、「序論・材料と方法・結果・考察・引用」から組み立てられる科学レポートの書き方を身につける。
授業計画
回数 授業内容
1

ガイダンス:科学実験の心得・実験ノート、レポートの書き方について説明する。班分けを行う。

2

酸と塩基とpH:水素イオン濃度とpHについて説明し、緩衝液の調製を行う。試料(牛乳、尿、サイレージ抽出液、第一胃内容液)の緩衝能を検討する。 電子天秤およびPHメーターの使用法を学ぶ。

3

規定液の調製とファクターの決定:水酸化ナトリウムと塩酸の規定液を調製し、水酸化ナトリウムと炭酸ナトリウムの混合溶液について逐次適定を行う。 ホールピペット,メスフラスコそしてビューレットなど測容器の使い方を学ぶ。

4

容量分析:アンモニアNの定量、コンウェイ微量拡散法およびネスラー試薬による比色法でアンモニア態N の定量を行う。 マイクロピペットおよび比色計の使い方を学ぶ。試料は実際の生体サンプル(反芻胃内溶液)を用いる。

5

タンパク質の分別:牛乳( 生乳、還元脱脂乳およびUHT 殺菌乳)から等電点沈殿法でカゼインとホエーを分別し、さらに塩析法によるグロブリン画分の分別を行う。 ろ紙の使い方およびデカンテーション法について学ぶ。

6

生物顕微鏡による生物の観察(マウスの被毛):生物顕微鏡の機能と構造,使用方法を理解する。実験用マウスの様々な毛色がどのように出現ているのかを理解する

7

 生物顕微鏡による生物の観察(血球細胞):脊椎動物の血液中に含まれる細胞を観察し、形態的に類似した点や異なる点を観察するとともに、その機能について理解する。

8

生物顕微鏡による生物の観察(メダカの色素胞):メダカの色素細胞(黒色素細胞 melanophore、黄色素細胞 xanthophore)の伸展・収縮にどのようなメカニズムがあるのか、また色素細胞のどのような変化で体色が変化するのか理解する。

到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
【化学分野】動物の生体中で重要な役割を担うpH、緩衝能について、その原理と試薬の各機能について会得する。動物体内の窒素代謝において重要な物質であるアンモニアの測定を、複数の方法を用いて行うことで代表的な化学分析法に関して学修する。タンパク質(本実験では牛乳タンパク質)のpH調整による等電点沈殿と塩析による沈殿の原理と機能について会得する。
【化学分野】試験(70%)、および各実験におけるレポート(班で一部)の記載内容(30%)から評価する。
【生物分野】生物における微細な形態や生理機能などを直接観察するための顕微鏡の使い方や、プレパレーションを実践し、その技能を会得する。また、「序論・材料と方法・結果・考察・引用」から組み立てられる科学レポートの書き方を身につける。
【生物分野】受講時の取り組み方や態度(30%)および最後に提出する各自のレポート(70%)により評価する。
成績評価基準・割合
レポート、実験ノート、実験の態度、筆記試験の総合評価(実験レポートが確実に提出され、基礎的知識が理解されていれば合格(60点)。
フィードバックの方法
【化学分野】課題への回答で問題のあった点にコメントを返す。
【生物分野】必要に応じ、課題やレポートに対する解説を行う。
教科書
化学実験ガイドブック(日本化学会、丸善)
参考書
オフィスアワー
  • 開始期間

    2023/04/12
  • 終了期間

    2023/07/26
  • 開始時間

    • 09:00
  • 終了時間

    • 17:00
  • 曜日

  • 場所

    6号館3階632実験室もしくは担当教員研究室

備考

実験期間中であれば、特に予約は不要。それ以外であれば、あらかじめメール等で連絡が必要
科目の特徴
  • アクティブ・ラーニングを用いた授業
  • 班ごとにグループを組み、教員やTAと実験手順や内容の理解等に関して相互にやりとりをしながら実験を進行する。
備考