科目ナンバー
34B1104
科目名
森林基礎環境学
担当教員名・資格
瀧澤 英紀【教授】
単位数
2
配当年次
1年生
必修・選択
必修
開講学期
後期
学科・クラス指定等
森林学科のみ履修可能
履修条件
高校生用の物理学、数学の教科書を再度学習しておくことを勧める。履修条件は特になし。
授業の概要
森林に関連した環境問題は、地球規模で考えると温暖化、砂漠化、気候変動など、流域や地域などの規模で考えると洪水、土壌侵食、生物多様性の破壊などの問題が挙げられる。本講義では特に森林に関連する環境問題を理解する上で必要な基礎物理学分野から物質の運動、仕事量、エネルギー等について、水の流れの性質分野から水圧、流速、流量、流砂量、土の性質分野からせん断力、土圧、地盤の変形等について解説するとともに、その応用力を高めるために演習問題にも取り組む。
学びのキーワード
土、水、運動、仕事量、エネルギー、水圧、流速、流量、流砂量、せん断力、土圧、破壊、環境問題
授業の目的
本講義では森林環境問題に強く関係する物理学、水理学、土質力学分野の基礎的知識の修得を目指す。また、自然現象を理解する柔軟な応用力を養うために各分野の演習問題も課すこととする。特に、自然現象を定量的に評価する方法や、数式等に慣れることが大きな目標である。
また、本講義を修得することにより、2年次以降に開講される環境関連講義の選択を容易にするとともに、講義内容の理解度が高まることが期待される。
授業方法
配付資料,パワーポイントによる講義とするが、場合によっては、それらをとりまとめた動画を聴講する。理解度、応用力を高めるために演習問題を行う。理解度を確認するためレポート作成を節目に実施する。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 物体の運動や力のつり合いについて理解し、それらの計算を確実にできる。
  • 水の流れの性質に関する基礎的な事項を理解し、その計算を確実にできる。
  • 土の性質に関する基礎的な事項を理解し、その計算を確実にできる。
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

基礎物理学分野: 
森林における水循環や土砂などの物質の移動現象を理解するためには、基礎的な物理学の知識が必要となる。基礎物理学分野では物質の移動現象などの自然現象を表現するうえで基本となる物体の運動とエネルギーについて理解する。ここでは、速度や加速度、直線運動について学ぶ

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
2

放物線運動
身近にみられる物体の運動の事例として、自由落下および水平・斜め上方に投げ出した物体の運動について、数式を用いた表し方を学び、それらの現象を物理的に理解する。

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
3

仕事量、仕事率
物理量としての仕事の意味を理解し、斜面や滑車などを用いて物体を移動させる事例により、物体にはたらく力と距離の関係について学び、仕事率が単位時間あたりに行った仕事量であることを理解する。

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
4

運動エネルギー、位置エネルギー、エネルギー保存則
運動エネルギーおよび位置エネルギーの定義とその表し方について解説し、運動エネルギーと位置エネルギーのそれぞれで増減があってもそれらの和が一定に保たれる現象を事例とし、力学的エネルギー保存の法則が成り立つことを理解する。

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
5

基礎物理学分野に関するまとめ

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
6

水の流れの性質に関する分野:
流域、集水域、渓流の横断面を形づける流積、潤辺、径深など、流速や流量など測定を理解する。

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
7

水の流れの性質に関する分野:
開水路と管水路の様々な流れがあることを理解する。
静水圧、間隙水圧
水の力、水深がもつエネルギー、圧力水頭、静水圧などを理解する。また、水路も上部が開空している開水路かヒューム管など管水路で異なる。水路の流れを理解する。

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
8

水の流れの性質に関する分野:
速度水頭、位置水頭、圧力水頭などを理解し、測定方法による違いを理解する。完全流体ベルヌーイの定理の校正を理解する。

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
9

水の流れの性質に関する分野:
平均流速、摩擦損失、シェジー式、マニング式
渓流の流速は無限に加速するわけではなく、ある速度で平衡する。これを平均流速と呼ぶ。これは表面の材質の摩擦と動水勾配で決まってくる。摩擦損失、シェジー式、マニング式。平均流速を理解する。

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
10

水の流れの性質に関するまとめ

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
11

土の性質に関する分野:
土の基本的性質
土は大小さまざまの鉱物性粒子の集合体であって、粒子間の間隙には空気・水・水蒸気などが含まれている。土粒子は大きさ・形状・鉱物成分等がきわめて広く変化しており土の性質に影響している。ここでは土の物理的性質について理解する。

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
12

土中の応力と変形
土に外力が加わると変形が生じる。変形は土を構成する土粒子の大きさや土の透水性等の性質によって影響を受ける。土の変形は山地斜面の崩壊や構造物の破壊につながる問題で、この特徴について理解する。

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
13

土のせん断破壊
土に外力が加わって変形するとき、土の内部の各店にせん断変形に対する応力が生じ、さらに応力が増すと土の内部にすべりが生じて破壊する。土のせん断強さは土圧・斜面安定・基礎地盤の支持力に関わる重要な要因である。この考え方を理解する。

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
14

土圧
道路よう壁や渓流内に建設される小規模なダムなどのように背面で土を支えている壁体は土から横方向の土圧(圧力)を受ける。山地に建設される構造物では土圧を考慮する場合が多い。土圧論について理解する。

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
15

これまでの学習の確認

この回の授業内容を参照し、関連するキーワードに関する興味のある事柄についての下調べを行うことが望ましい。また授業終了後に、講義ノートや配付資料の見直し等により講義内容の理解を深め、到達目標の達成を目指し、的確な専門用語の理解や模範解答の作成を意識し、各自が復習や調査を行うこと。

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
物体の運動や力のつり合いについて理解し、それらの計算を確実にできる。
基礎物理学分野に関する基礎的な計算課題のレポートによる。
水の流れの性質に関する基礎的な事項を理解し、その計算を確実にできる。
水の流れの性質に関する課題のレポートにより評価する。
土の性質に関する基礎的な事項を理解し、その計算を確実にできる。
土の性質に関する課題のレポートにより評価する。
成績評価基準・割合
基礎物理学、水の流れの性質、土の性質の3つの分野ごとに課題およびレポートを提出する。課題およびレポート提出による総合評価(上記3分野の基本的概念が理解できていれば合格(60点))。
フィードバックの方法
3つの小区分のテストにより理解が深まり、その都度模範解答などを示し、解説される。
教科書
印刷物を配布もしくはダウンロードして利用する
参考書
オフィスアワー
  • 開始期間

    2023/09/28
  • 終了期間

    2024/01/25
  • 開始時間

    • 16:10
  • 終了時間

    • 18:00
  • 曜日

  • 場所

    Google Classroomのコメント機能等を用いて常時質問を受け付ける。

備考

対面による質疑を希望する場合はアポイントメントをとってほしい。できれば、事前にクラスルームで質疑内容を伝達してあるとスムーズである。
科目の特徴
備考