科目ナンバー
31B1103
科目名
分子生物学
担当教員名・資格
新町 文絵【教授】 光澤 浩【教授】 司馬 肇【特任教授】
単位数
2
配当年次
1年生
必修・選択
必修
開講学期
前期
学科・クラス指定等
バイオサイエンス学科のみ履修可能
履修条件
授業の概要
生物は多種多様な分子が複雑に関係し合うシステムによって構築されている。生物の特徴を深く理解するためには,各々の分子の性質及びこれら分子の関連性を理解することが重要となる。分子生物学とは,生命現象を核酸(DNAやRNA)とタンパク質のはたらき,発現及び機能調節の観点から捉え,分子レベルで理解する学問である。本講義では,生命現象を扱う多様な学問領域を理解する上で必須となる遺伝子・タンパク質を中心とした分子生物学の基本概念とバイオテクノロジーの基礎を修得させる。本講義は複数の教員で担当し,複数クラスを開講する。
学びのキーワード
細胞、遺伝子、DNA、RNA、セントラルドグマ、複製、転写、翻訳、遺伝子組換え、PCR
授業の目的
21世紀においても進展を続けている分子生物学についての理解を深めるために、DNAの基本について学んだ後、DNAの発見からDNAの二重らせん構造の解明そしてヒトゲノムの解読へとつながる研究の流れをたどりながら、セントラルドグマを中心とした分子生物学の基本を修得するとともに、遺伝子組換えやPCRなどの分子生物学関連技術の原理と実験手法について説明できるようにする。
授業方法
教科書を用いる。スライドと板書を併用して講義形式で行う。講義内容の理解を深めるため、小テスト、課題研究を実施する。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • DNAを構成するヌクレオチド、DNAの二重らせん構造、DNAの複製について説明できる。
  • DNAの発見から二重らせん構造までのDNA研究の歴史について、人名と方法を交えて説明できる。
  • 遺伝子組換え、PCRなどの分子生物学関連技術の原理と実験手法について説明できる。
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

ガイダンス
授業の進め方、注意事項、内容に関する説明

準備学習:教科書を用意し、目を通して、全体的な内容を把握しておくこと。

240分
2

DNAの構造
ヌクレオチド、ヌクレオシド、ホスホジエステル結合

準備学習:ヌクレオチドについて調べておくこと。
復習:ノート等で授業内容を確認し、必要に応じて関連事項を調べること。

240分
3

DNAの二重らせん構造
塩基対、逆平行、主溝と副溝、DNAポリメラーゼ

準備学習:塩基対について調べておくこと。
復習:ノート等で授業内容を確認し、必要に応じて関連事項を調べること。

240分
4

DNA研究の歴史 (1)
DNAの発見、グリフィスの実験、アベリーらの実験

準備学習:グリフィスの実験について調べておくこと。
復習:ノート等で授業内容を確認し、必要に応じて関連事項を調べること。

240分
5

DNA研究の歴史 (2)
ハーシーとチェイスの実験

準備学習:ハーシーとチェイスの実験について調べておくこと。
復習:授業の内容について確認し、必要に応じて関連事項を調べること。

240分
6

DNA研究の歴史 (3)
シャルガフの法則、フランクリンによるX線結晶構造解析

準備学習:シャルガフの法則について調べておくこと。
復習:ノート等で授業内容を確認し、必要に応じて関連事項を調べること。

240分
7

DNA研究の歴史 (4)
二重らせん構造の発見、メセルソンとスタールの実験

準備学習:メセルソンとスタールの実験について調べておくこと。
復習:ノート等で授業内容を確認し、必要に応じて関連事項を調べること。

240分
8

DNA研究の歴史 (5)
不連続複製

準備学習:不連続複製について調べておくこと。
復習:ノート等で授業内容を確認し、必要に応じて関連事項を調べること。

240分
9

DNA研究の歴史 (6)
遺伝子組換え実験の歴史、制限酵素

準備学習:制限酵素について調べておくこと。
復習:ノート等で授業内容を確認し、必要に応じて関連事項を調べること。

240分
10

DNA研究手法 (1)
プラスミドベクター、形質転換

準備学習:プラスミドベクターについて調べておくこと。
復習:ノート等で授業内容を確認し、必要に応じて関連事項を調べること。

240分
11

DNA研究手法 (2)
プラスミド精製、アガロースゲル電気泳動

準備学習:プラスミド精製について調べておくこと。
復習:ノート等で授業内容を確認し、必要に応じて関連事項を調べること。

240分
12

DNA研究手法 (3)
PCRの原理、RT-PCR、リアルタイムPCR

準備学習:PCRについて調べておくこと。
復習:ノート等で授業内容を確認し、必要に応じて関連事項を調べること。

240分
13

DNA研究手法 (4)
サンガー法による塩基配列決定の原理、ヒトゲノム計画

準備学習:サンガー法について調べておくこと。
復習:ノート等で授業内容を確認し、必要に応じて関連事項を調べること。

240分
14

DNA研究手法 (5)
ゲノム編集の原理と応用

準備学習:ゲノム編集について調べておくこと。
復習:ノート等で授業内容を確認し、必要に応じて関連事項を調べること。

240分
15

まとめ
これまでの学習内容の確認および小テスト、課題研究の解説

準備学習:授業全体について復習しておくこと。

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
DNAを構成するヌクレオチド、DNAの二重らせん構造、DNAの複製について説明できる。
小テストと課題研究を行い、総合的に理解度と到達度を評価する。
DNAの発見から二重らせん構造までのDNA研究の歴史について、人名と方法を交えて説明できる。
小テストと課題研究を行い、総合的に理解度と到達度を評価する。
遺伝子組換え、PCRなどの分子生物学関連技術の原理と実験手法について説明できる。
小テストと課題研究を行い、総合的に理解度と到達度を評価する。
成績評価基準・割合
小テスト (60%)、課題研究の内容 (40%) を総合的に評価する。
フィードバックの方法
小テストと課題研究について、次週以降の授業で解説する。質問は、授業終了時に講義室で受け付けるとともに、オフィスアワーに研究室で対応する。
教科書
『基礎分子生物学 第4版』田村隆明、村松正實(著)(東京化学同人)。本教科書は、後期開講科目である「ゲノム生物学」でも使用する。
参考書
『二重らせん』ジェームズ・ワトソン(著)、江上不二夫、中村桂子(訳) (講談社ブルーバックス)、『DNA(上)二重らせんの発見からヒトゲノム計画まで』ジェームズ・ワトソン、アンドリュー・ベリー(著)青木薫(訳)(講談社ブルーバックス)、『細胞の分子生物学 第6版』ALBERTS / JOHNSON / LEWIS / MORGAN / RAFF / ROBERTS / WALTER(著)中村桂子・松原謙一(監訳)(Newton Press)
オフィスアワー
  • 開始期間

    2023/04/11
  • 終了期間

    2023/07/25
  • 開始時間

    • 12:10
  • 終了時間

    • 12:50
  • 曜日

  • 場所

    下記備考欄を参照。

備考

4号館3階核酸・蛋白質科学研究室A(司馬)、5号館2階くらしの微生物研究室(光澤)、5号館1階くらしの園芸研究室(新町)
各講義後やGoogle Classroomの限定コメントでも随時受け付ける。
科目の特徴
  • ICTを用いた授業
  • Google Classroomを利用する。
  • 実務経験のある教員による実践的授業
  • 国内外の大学、研究機関等での実務経験のある教員が担当
備考