科目ナンバー
40A1103
科目名
動物形態機能学Ⅰ
担当教員名・資格
恒川 直樹【教授】
単位数
2
配当年次
1年生
必修・選択
必修
開講学期
前期
学科・クラス指定等
学科指定無し
履修条件
高校生物および高校化学の内容を理解していること。
授業の概要
形態機能学Iでは,動物の解剖学を扱う。動物の体をなす諸構造について,犬を中心に基本的な解剖用語と機能について解説する。骨,関節,筋肉等の運動装置,内臓の名称,位置,特徴,血管系の名称と走行,脳及び脊髄の各部の名称,末梢神経系の名称と分布について解説する。また,動物種による違いや,機能と構造の多様性についても理解を深める。
学びのキーワード
解剖学用語、運動器(骨格系、筋系)、循環器系、呼吸器系、消化器系、泌尿器系、神経系、比較解剖学
授業の目的
動物の生命維持のしくみを解剖学の面から学ぶ。動物体を構成する骨格系、筋系、循環器系、呼吸器系、消化器系、泌尿器系、生殖器系、内分泌系、脈管系、神経系、および感覚器系について、主要な器官の肉眼的構造を理解し、代表的な解剖用語を修得するとともに、病的変化について学ぶ基盤を確立する。
授業方法
教科書と配付資料をもとに、スライド、ビデオ、学術標本を用いて講義を展開する。講義中、博物館の展示標本を紹介するので、実物を確認すること。講義中に課題を出すので、図書館等にて専門書を利用し、ノートにまとめること。Google Classroom等のオンラインツールを用いる。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 動物の生命維持のしくみを解剖学の面から説明できる
  • 生命体としての動物を臓器レベルで解剖学の面から各段階で説明できる
  • 病的変化について学ぶために必要な主要なキーワードについて、解剖学の面から説明できる
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

解剖学用語:解剖学を学ぶ上で必要な基本的な解剖用語を理解する。動物体の位置関係を表す用語、部位、断面、体位、方位、器官の成り立ちとその系統について理解する。

準備学習:教科書第7章「からだの支持運動」p.189〜194を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
2

犬の運動器(骨格系):頭部、体幹部の骨、前肢、後肢の骨について扱う。骨格の構成について、軸骨格(頭骨、椎骨、肋骨、胸骨)、付属肢骨格(前肢、後肢、前肢帯、後肢帯、内臓骨格)の形態学的特徴を理解する。また、骨の形状による分類と構造、関節の基本的な構造と働きについて理解する。

準備学習:教科書第7章「からだの支持運動」p.194〜203を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
3

犬の運動器(筋系):頭部、体幹部の骨、前肢、後肢の骨について、付着する筋肉について扱う。筋には横紋筋、心筋および平滑筋の3種があるが、筋学では横紋筋を対象に骨格筋の構造と収縮機構について理解する。また、骨とともに運動器を構成する筋の一般的な形態、名称を理解するとともに、頭部、体幹、前肢、後肢を構成する筋群の名称と働きについて理解する。

準備学習:教科書第7章「からだの支持運動」p203〜237を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
4

これまでの学習内容を確認し、理解を深める。
犬の消化器系1:消化管(口腔、咽頭、食道、胃、小腸、大腸)の構造と機能について理解する。

準備学習:教科書第11章「消化吸収と栄養代謝」p.293〜333を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
5

犬の消化器系2:唾液腺、膵臓、肝臓の構造と機能、肝臓の血管系について理解する。

準備学習:教科書第11章「消化吸収と栄養代謝」p.293〜333を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
6

犬の呼吸器系:呼吸器の構造、成り立ち、換気の仕組みについて理解する。

準備学習:教科書第9章「呼吸とその調整」p.255〜266を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
7

犬の泌尿器系:腎臓の構造と機能について理解する。

準備学習:教科書第12章「尿の生成と体液調節」p.335〜369を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
8

雄性生殖器系:精子の産生、貯蔵、輸送の仕組みについて、精巣、精巣上体、精管、副生殖腺、尿道、陰茎によって構成される形態と機能について理解する。

準備学習:教科書を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
9

雌性生殖器系:卵子の産生、輸送、胎仔発育の場について、卵巣、卵管、子宮、膣、外生殖器によって構成される形態と機能を理解する。

準備学習:教科書を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
10

これまでの学習内容を確認し、理解を深める。
講義の後半では、全身のリンパ管系を理解する。



準備学習:教科書第3章「血液循環とその調節」p.45〜75を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
11

比較解剖学1(猫):犬の解剖学で学んだ内容をベースに、猫の骨学、筋学、循環器、呼吸器、消化器、泌尿器、泌尿器、神経系について、その形態学的特徴を学ぶ。
また、講義後半では内分泌系を扱い、これまでの復習を行う。

準備学習:参考書「獣医解剖・組織・発生学」の猫の解剖学に関する記載を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
12

比較解剖学2(反芻類):犬の解剖学で学んだ内容をベースに、反芻類の骨学、筋学、循環器、呼吸器、消化器、泌尿器、泌尿器、神経系について、その形態学的特徴を学ぶ。
講義の後半では、犬の循環器系:心臓の構造、血管の種類と構造について理解する。犬の心臓の各部位の名称、主要な動脈と静脈の分布と名称に加え、全身のリンパ管系を理解する。

準備学習:参考書「獣医解剖・組織・発生学」の反芻類の解剖学に関する記載を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
13

比較解剖学3(馬):犬の解剖学で学んだ内容をベースに、馬の骨学、筋学、循環器、呼吸器、消化器、泌尿器、泌尿器、神経系について、その形態学的特徴を学ぶ。
講義の後半では、外皮について復習し、理解を深める。

準備学習:参考書「獣医解剖・組織・発生学」の馬の解剖学に関する記載を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
14

比較解剖学4(鶏):犬の解剖学で学んだ内容をベースに、鶏の骨学、筋学、循環器、呼吸器、消化器、泌尿器、泌尿器、神経系について、その形態学的特徴を学ぶ。
講義の後半では、心臓血管系を扱い、復習を行い理解を深める。

準備学習:参考書「獣医解剖・組織・発生学」の鶏の解剖学に関する記載を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。
準備学習:教科書第3章「血液循環とその調節」p.45〜75を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
15

犬の神経系:脳の構造と機能について理解する。大脳(学習、知覚、認知、運動、感覚)、小脳(動き、バランス、姿勢の制御等)、脳幹(呼吸、心臓、嚥下等)について、名称と働きを理解する。
これまでの学習内容を確認し、理解を深める。

準備学習:教科書第5章「脳と神経」p91〜143を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

準備学習:教科書3、5、9、11、12章を読んでおくこと。
復習:教科書および参考書を利用して、講義ノートを整理すること。

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
動物の生命維持のしくみを解剖学の面から説明できる
理解度確認小テスト、授業内期末試験により評価する
生命体としての動物を臓器レベルで解剖学の面から各段階で説明できる
理解度確認小テスト、授業内期末試験により評価する
病的変化について学ぶために必要な主要なキーワードについて、解剖学の面から説明できる
理解度確認小テスト、授業内期末試験により評価する
成績評価基準・割合
試験(50%)と理解度確認小テスト2回(50%)による評価。動物の身体について形態機能学(解剖学)の面から理解できていれば合格(60点)。
フィードバックの方法
理解度確認小テストならびに授業内期末試験後に、授業時間の中で解説を行う。
教科書
愛玩動物看護師カリキュラム準拠教科書・1巻, 動物形態機能学/動物繁殖学 改訂第2版(エデュワードプレス)
参考書
動物看護コアテキスト・1巻,基礎動物学I,生命倫理・動物福祉/動物形態機能学/動物繁殖学(ファームプレス)
獣医解剖・組織・発生学 第2版(学窓社)
カラーアトラス獣医解剖学 増補改訂第2版 上下巻(緑書房)
犬の解剖カラーリングアトラス(学窓社)
オフィスアワー
  • 開始期間

    2023/04/10
  • 終了期間

    2023/07/31
  • 開始時間

    • 14:40
  • 終了時間

    • 16:10
  • 曜日

  • 場所

    動物のいるくらし研究室(5号館2階)、Google Classroom等

備考

事前にメールで予約すること。オフィスアワー以外でも時間を設ける。
科目の特徴
  • ICTを用いた授業
  • Google Classroomを利用して実施する。
備考
授業内容はスケジュールの都合により入れ替わる場合があり、その場合は事前にGoogle Classroomを通じて受講者に周知する。