科目ナンバー
37B2107
科目名
おいしさの科学
担当教員名・資格
大畑 素子【准教授】
単位数
2
配当年次
2年生
必修・選択
選択
開講学期
前期
学科・クラス指定等
食品開発学科のみ履修可能
履修条件
食品開発学科のみ履修可能
授業の概要
「おいしさ」は飲食物を摂取するときに引き起こされる快い感覚であり、五感の全てが関わっている。本講義では主に食べ物のおいしさに関連する感覚として、味覚受容、嗅覚受容、三叉神経などの受容の仕組みを解説する。また、末梢での感覚受容が中枢でどのように処理されているのかについても解説する。食欲やおいしさと関連するホルモンについても解説する。また、食品開発における官能評価の重要性を理解するために、おいしさを計量化する方法や考え方を解説する。
学びのキーワード
おいしさ、嗜好性、味覚、嗅覚、体性感覚、味、匂い、テクスチャ、神経、ホルモン、脳、官能評価
授業の目的
食べ物のおいしさの生理学的メカニズムについて、末梢での感覚受容を理解し、それが神経を介し中枢に伝達されたあと、どのように感覚情報が処理されるかについて理解することを目的とする。
また、空腹、満腹、おいしさと関係するホルモンについても学習する。
官能評価の重要性を学習し、それが食品の開発や製造、販売にどのように利用されているかについて考察することを目的とする。
授業方法
資料を配布し、それを中心に講義する。スライドも使用する。
受講生の構成や講義の進行状況により、重点的に講義する内容や省略する内容、関連事項を加えることがある。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 食べ物がもたらすおいしさに関与する感覚について、抹消における受容の仕組みを理解できる。また、抹消の感覚情報の中枢における処理についても理解できる。
  • 食欲とおいしさに関係するホルモンについて理解できる。
  • 食べ物のおいしさを生理学的に理解した上で、食品開発における官能評価法の利用とマーケティングにおけるおいしさの重要性を考えることができる。
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

ガイダンス
・おいしさの定義
・食べ物とおいしさについて

シラバスをよく読んでおくこと。この授業を受講する上での自身の目標をよく考え各自でまとめておくこと。

240分
2

心理とおいしさ

おいしさとはなにかについて、食べ物のおいしさの定義を復習する。

240分
3

食べ物のもたらす感覚についての概論

おいしさに関わる心理的要因について復習する。

240分
4

食べ物のもたらす感覚について(1)
・食べ物のおいしさと味覚
・味覚受容の仕組み

食べ物のもたらす感覚についての概論を復習する。

240分
5

食べ物のもたらす感覚について(2)
・食べ物のおいしさと嗅覚
・嗅覚受容の仕組み

食べ物のおいしさと味覚、その受容の仕組みついて復習する。

240分
6

食品開発における味や匂いの評価

食べ物のおいしさと嗅覚、その受容の仕組みついて復習する。

240分
7

食べ物のもたらす感覚について(3)
・食べ物のおいしさと体性感覚
・三叉神経などの受容の仕組み

食品開発における味や匂いの評価について復習する。

240分
8

食品開発におけるテクスチャの評価

食べ物のおいしさと体性感覚について復習する。

240分
9

感覚情報を処理する脳について(1)
・味覚、嗅覚の中枢経路

食品開発におけるテクスチャの評価について復習する。

240分
10

感覚情報を処理する脳について(2)
・連合野による感覚の融合

感覚情報を処理する脳について、味覚・嗅覚の中枢経路を復習する。

240分
11

おいしさと報酬について
・汎性投射系との関係

感覚情報を処理する脳について、連合野による感覚の融合を復習する。

240分
12

空腹、満腹、おいしさに関係するホルモン

おいしさと報酬について復習する。

240分
13

おいしさを誘起する食品成分について

空腹、満腹、おいしさに関係するホルモンについて復習する。

240分
14

官能評価法と食品開発における利用
おいしさとマーケティング

おいしさを誘起する食品成分について復習する。

240分
15

これまでの学習内容の確認・総括
授業内試験

官能評価法と食品開発における利用、おいしさとマーケティングについて復習するとともに、これまで学んできた第1回目から第13回目までの講義内容を総合的に復習する。

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
食べ物がもたらすおいしさに関与する感覚について、抹消における受容の仕組みを理解できる。また、抹消の感覚情報の中枢における処理についても理解できる。
授業内に実施する小テストや課題および最終回で実施する授業内試験の点数により評価
食欲とおいしさに関係するホルモンについて理解できる。
授業内に実施する小テストや課題および最終回で実施する授業内試験の点数により評価
食べ物のおいしさを生理学的に理解した上で、食品開発における官能評価法の利用とマーケティングにおけるおいしさの重要性を考えることができる。
授業内に実施する小テストや課題および最終回で実施する授業内試験の点数により評価
成績評価基準・割合
授業内試験(抹消における感覚受容の仕組み、および抹消の感覚情報の中枢における処理について理解できていること。食欲とおいしさに関係するホルモンについて理解できていること。食品開発における官能評価法の利用とマーケティングにおけるおいしさの重要性を理解できていること。以上の内容について正しい理解および課題の設問主旨を十分理解した上で回答できていることを評価基準とする。)70%、および授業内に実施する小テストあるいは課題等(設問の主旨を十分理解し、理論的な記述により回答できる)30%で総合的に評価する。
フィードバックの方法
授業内で実施する小テストあるいは課題は、都度、必要に応じてコメント等を教員が記入して返却する。さらに、返却した小テストあるいは課題に関する解説を行う。
授業内試験を実施後、授業内で解説を行う。
教科書
教科書:使用しない
参考書
参考書や推薦する書籍など:講義の中で随時紹介する。
オフィスアワー
  • 開始期間

    2024/04/01
  • 終了期間

    2024/08/30
  • 開始時間

    • 15:00
  • 終了時間

    • 17:00
  • 曜日

  • 場所

    食品栄養学研究室(12号館6階)

備考

原則講義終了後に質問等に対応する。メール等での予約を要する。
担当教員メールアドレス: oohata.motoko[at]nihon-u.ac.jp
[at]は@に置き換えて送信してください。
科目の特徴
備考
受講生の構成や希望、講義の進行状況により、重点的に講義する内容や省略する内容、関連事項を加えることがある。また、授業内容はスケジュールにより入れ替わる場合がある。