科目ナンバー
32A1103
科目名
動物細胞生物学
担当教員名・資格
中西 祐輔【准教授】
単位数
2
配当年次
1年生
必修・選択
必修
開講学期
前期
学科・クラス指定等
動物学科のみ履修可能
履修条件
高校で生物と化学を履修していることを前提に講義を進める。履修していない学生はリメディアル教育を受けることが望ましい。講義前に関連する情報を集め予習し、講義後は確認課題を必ず提出すること。
授業の概要
細胞の成り立ちおよびその構成要素について学ぶともに、細胞が様々な活動をするための、基盤となるエネルギー代謝やシグナル伝達について、その化学反応や分子レベルでの応答について学ぶ。また、動物個体を形成する細胞の応答(増殖・分化・運動・発生・免疫)について、その意義および生理学的メカニズムについて学習する。
学びのキーワード
細胞の構造、エネルギー代謝、細胞膜、シグナル伝達、細胞骨格、免疫、遺伝的多様性
授業の目的
細胞は生命を構成する基本単位である。動物が生命活動を維持するためには、細胞が機能を分担しつつ組み合わさって活動することが必要となる。従って、動物の生命活動を個体レベルで考察・解明するためには、細胞レベルで生じるさまざまな生理学的現象を理解しておくことが必要不可欠となる。本講義では、動物細胞の基本構造、エネルギー代謝、シグナル伝達など、細胞が細胞外の環境に適応するための活動(応答)原理について分子レベルで理解すること、および細胞の活動が動物個体の発生や遺伝、生体防御にどのように関わっているかを理解して説明できることを目的とする。本講義を経て得られた専門的知識・思考は、動物学科での履修科目にフィードバックできるようになる。
授業方法
配布プリント、パワーポイントを使用して講義を進める。講義終了後に理解度確認課題を実施し、講義内容を振り返ることで理解を深める。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 動物細胞の基本的な構造やエネルギー代謝に関して、化学反応および分子レベルで説明することができる。(第2回~5回)
  • 細胞間のコミュニケーションツールであるシグナル伝達に関して、その伝達経路を理解して説明することができる。(第6回~8回)
  • 動物個体を形成するための細胞応答(増殖・分化・発生・免疫等)について、その生理的意義と分子メカニズムについて理解し説明することができる。(第9回~14回)
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

ガイダンス:本講義の狙い(覚えると理解するの違いについて)、内容、評価方法について解説する。

授業までに、高校の教科書で本講義に関連する部分を復習しておくこと。

240分
2

細胞とはなにか?:原核生物と真核生物の比較、動物細胞と植物細胞の比較を通して、動物細胞の構成要素を理解する。

クラスルームから出題される理解度確認課題に回答し、不正解の箇所について講義資料で確認する。

240分
3

細胞膜の構造と機能:細胞膜の基本構造である脂質二重層や流動モザイクモデルに関して、物理化学的な視点から理解する。また、細胞膜を介した物質の輸送(受動輸送、能動輸送など)について理解する。

クラスルームから出題される理解度確認課題に回答し、不正解の箇所について講義資料で確認する。

240分
4

細胞内エネルギー代謝1:代謝(異化・同化)とはなにか?、細胞のエネルギー通貨と呼ばれるATPが生命活動で果たす役割について理解する。

クラスルームから出題される理解度確認課題に回答し、不正解の箇所について講義資料で確認する。

240分
5

細胞内エネルギー代謝2:細胞が利用可能なエネルギーを作り出す仕組みについて、解糖系を中心にその経路を理解する。

クラスルームから出題される理解度確認課題に回答し、不正解の箇所について講義資料で確認する。

240分
6

細胞間情報伝達:物質(リガンド)を介して行われる細胞と細胞のコミュニケーション(情報伝達)方法およびその後のふるまい(細胞応答)について、その概要を理解する。

クラスルームから出題される理解度確認課題に回答し、不正解の箇所について講義資料で確認する。

240分
7

細胞内シグナル伝達1:細胞が外部からの刺激を受け取る際に重要な役割を果たす受容体について、その構造と機能の特徴について理解する。

クラスルームから出題される理解度確認課題に回答し、不正解の箇所について講義資料で確認する。

240分
8

細胞内シグナル伝達2:受容体で受け取った刺激を細胞内で伝達する仕組みとその役割を担う分子について理解する。

クラスルームから出題される理解度確認課題に回答し、不正解の箇所について講義資料で確認する。

240分
9

細胞周期と細胞分裂:多細胞生物の生物の生命維持にとって非常に重要な細胞分裂の制御機構について分子レベルで理解する。

クラスルームから出題される理解度確認課題に回答し、不正解の箇所について講義資料で確認する。

240分
10

発生と細胞分化:受精卵から体が作られるまでの一連の流れについて、細胞間情報伝達、細胞分裂制御、細胞分化を踏まえて理解する。

クラスルームから出題される理解度確認課題に回答し、不正解の箇所について講義資料で確認する。

240分
11

遺伝的多様性:染色体の分配と遺伝子の特定の位置が多様性にどのように影響を与えているかについて、改めてメンデルの遺伝の法則から振り返って理解する。

クラスルームから出題される理解度確認課題に回答し、不正解の箇所について講義資料で確認する。

240分
12

動物における免疫の仕組み:生体防御を担う免疫システムについて、物理的バリア、および自然免疫の働きおよび役割について理解する。

クラスルームから出題される理解度確認課題に回答し、不正解の箇所について講義資料で確認する。

240分
13

動物における免疫の仕組み:高等生物に備わっている獲得免疫機構について、その役割および誘導機構について理解する。

クラスルームから出題される理解度確認課題に回答し、不正解の箇所について講義資料で確認する。

240分
14

細胞の研究方法:細胞を観察する各種顕微鏡の違い、遺伝子導入やゲノム編集などの実験原理について理解する。

クラスルームから出題される理解度確認課題に回答し、不正解の箇所について講義資料で確認する。

240分
15

これまでの講義内容の確認および解説

試験までにこれまでの授業内容を総復習しておくこと。

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
動物細胞の基本的な構造やエネルギー代謝に関して、化学反応および分子レベルで説明することができる。(第2回~5回)
期末テスト(90%)と理解度確認課題(10%)で評価する。
細胞間のコミュニケーションツールであるシグナル伝達に関して、その伝達経路を理解して説明することができる。(第6回~8回)
期末テスト(90%)と理解度確認課題(10%)で評価する。
動物個体を形成するための細胞応答(増殖・分化・発生・免疫等)について、その生理的意義と分子メカニズムについて理解し説明することができる。(第9回~14回)
期末テスト(90%)と理解度確認課題(10%)で評価する。
成績評価基準・割合
成績評価は期末テスト(90%)と理解度確認課題(10%)の点数を総合的に評価する。
フィードバックの方法
クラスルームからの理解度確認課題の解答と解説を次の授業時に提示し、講義内容の理解を深める。
教科書
利用しない
参考書
購入は必要ないが以下の図書を参考にすることを勧める。
・大学生物学の教科書1巻~3巻。(BLUE BACKS)
オフィスアワー
  • 開始期間

    2025/04/14
  • 終了期間

    2025/07/28
  • 開始時間

    • 14:40
  • 終了時間

    • 17:00
  • 曜日

  • 場所

    4号館3階 動物細胞・免疫分野 中西研究室

備考

講義終了時およびクラスルームからの質問は随時可能とする。メールアドレス:nakanishi.yusuke(at)nihon-u.ac.jp「(at) は @ に置き換えて下さい」
科目の特徴
備考