科目ナンバー
32A1106
科目名
動物生理学
担当教員名・資格
山室 裕【教授】
単位数
2
配当年次
1年生
必修・選択
必修
開講学期
後期
学科・クラス指定等
動物学科のみ履修可能
履修条件
高校において生物I基礎、生物および化学基礎、化学を履修していることを前提とするので、未履修者はリメディアル教育を受講するなど、基礎的知識を予習、習得してから講義を受けることを強く推奨する。
授業の概要
動物生理学は、生体のもつ様々な機能およびその調節機構を理解するため学問である。本講義では、まず生体膜の構造と機能について、次に生体膜上の情報の授受を行う受容体とそこから生じる細胞内情報伝達系について解説する。これらの細胞生理学的知識をもとに、消化器系、呼吸器系、循環器系、泌尿器系、内分泌系および神経系について概要を解説する。
学びのキーワード
形態と機能、恒常性、消化器系、呼吸器系、循環器系、泌尿器系、内分泌系、神経系
授業の目的
動物生理学は、主として機能(はたらき)の側面から動物の生命現象の営みを自然科学的に究明する学問である。動物形態学と対置されるが、「かたちとはたらき」は表裏一体であることから、動物の生理を理解する上で形態学を切り離すことは出来ない。本講義は、後期に開講されている動物形態学へと引き続き、動物生殖学、栄養生理学などの必修科目、さらには分子生物学、動物行動学、実験動物学への重要な導入科目となる。主として、神経系、内分泌系、消化器系、呼吸器系、循環器系、泌尿器系の形態と機能について理解することを目的とする。
授業方法
パワーポイントを用いて講義を進める。講義の前半に前回講義した内容を復習することによって、できる限り講義時間内で内容を理解できるように講義を展開する。予習ならびに授業後の理解を深めるために、講義で使用するスライドのpdfファイルをGoogle Classroomより配信する。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 動物生理学で扱う多種多様な生命現象に対して、正確な科学用語を理解し、使用できること
    (第2~14回)
  • 動物生理学で扱う多種多様な生命現象に対して、第三者に対して正確に説明できること
    (第2,5,7,10、12回)
  • 最終的に動物生理学で扱う多種多様な生命現象を文書として正確に記述できること、を到達目標とする。
    (第15回総合理解度試験)
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

生理学とは何か?動物学を学ぶにあたり、生理学の重要性を説明する。生命現象と生体の恒常性、形態学との関連性を解説する。

受講するにあたり、講義概要、シラバスを事前に目を通し、ここに学修計画を設定しておくこと。次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと(目安時間120分)

30分
2

生体を構成する各種細胞種の構造を解説し、生理学を学ぶための基本構造の理解を獲得させる。特に生体情報伝達に重要である細胞膜の構造と機能について解説する。細胞外液による細胞間情報伝達、血液を介した情報伝達に対する理解を深める。
①理解度確認レポート

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること。

270分
3

内分泌系の生理学1:内分泌腺と外分泌腺の構造的、機能的違い、内分泌腺とホルモン分泌、ホルモンの化学的分類について解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること。

240分
4

内分泌系の生理学2:ホルモン放出機構の分類、視床下部、下垂体前葉、下垂体後葉の構造および機能にについて解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること。

240分
5

内分泌系の生理学3:下垂体ホルモンの標的器官、特に副腎皮質、甲状腺、副甲状腺、卵巣、精巣、松果体などの生理学的機能について解説する。
②理解度確認レポート

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること。

270分
6

血液の特性、心臓および循環器の生理学:循環器系の構成、血液の役割、血球の構成、リンパ管系の役割について解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること。

240分
7

呼吸器の生理学:呼吸器の構成、呼吸の概要(分圧の理解)、大気からの酸素の取り込みと輸送メカニズム、細胞からの二酸化炭素の輸送と大気への排出メカニズムについて解説する。
③理解度確認レポート

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること。

270分
8

神経系の生理学1:中枢神経系と末梢神経系の違い、神経細胞の基本構造と機能、シナプスでの神経細胞間情報伝達の概念を解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること。

240分
9

神経系の生理学2:神経細胞内におけるシグナル伝達とその伝導メカニズムについての解説する。ミエリン鞘と跳躍伝導との関係性を理解させ、神経伝達の詳細について説明する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること。

240分
10

神経系の生理学3:主要な神経伝達物質(カテコールアミン、セロトニン、アセチルコリンおよび神経ペプチド)の生化学的生成系、グリア細胞の種類と機能および中枢神経路と末梢神経路における役割について解説する。
④理解度確認レポート

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること。

270分
11

消化器の生理学1:消化管の基本機能(食物の運搬、消化液の分泌、消化、生体への吸収)について解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること。

240分
12

消化器の生理学2:第11回と連動し、三大栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質の消化・吸収のメカニズムに解説する。
⑤理解度確認レポート

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること。

270分
13

筋組織の生理学1:筋収縮のメカニズムについて解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること。

240分
14

筋組織の生理学2:骨格筋、平滑筋、心筋を比較し、それぞれの収縮メカニズムについて解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること。

270分
15

授業内試験を行う。その後、各生体組織が形態的、機能的に独立、または連動し、いかに統合され恒常性維持に寄与しているのかを総合的に解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、次回の講義内容を配信pdfで事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること。

270分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
動物生理学で扱う多種多様な生命現象に対して、正確な科学用語を理解し、使用できること
(第2~14回)
第2、5、7、10、12回に行う理解度確認レポートならびに最終テストの内容とともに総合的に評価する。
動物生理学で扱う多種多様な生命現象に対して、第三者に対して正確に説明できること
(第2,5,7,10、12回)
第2、5、7、10、12回に行う理解度確認レポートならびに最終テストの内容とともに総合的に評価する。
最終的に動物生理学で扱う多種多様な生命現象を文書として正確に記述できること、を到達目標とする。
(第15回総合理解度試験)
第15回(授業内)試験により最終的な到達程度を評価をする。
成績評価基準・割合
全5回(または課題提出)で理解度合いの確認を行いながら各項目を進めたのち、最終テストを50%として総合的に評価する。知識量を問うことはせず、正確な学術用語を用い、生体を構成する組織および器官の形態と機能について60%以上理解できれば合格(60点)とする。
フィードバックの方法
提出された課題に関しては、採点の上、次回の講義時に解説と出題の意図について説明する。評価に関しては、Live Campusを通して個別に配信する。
教科書
教科書は使用せず、全て講義で示すパワーポイントにより開設する。予習、復習の際には、以下の参考書を推奨する。
参考書
動物生理学-環境への適応(東京大学出版会)、動物生理学(朝倉書店)
オフィスアワー
  • 開始期間

    2025/09/22
  • 終了期間

    2026/01/19
  • 開始時間

    • 16:30
  • 終了時間

    • 18:00
  • 曜日

  • 場所

    6号館4階動物組織機能学研究室

備考

可能な場合は上記オフィスアワーにて対応するが、基本的にメールにより双方向、個別対応とする。
Email: yamamuro.yutaka(at)nihon-u.ac.jp
※(at)は@に置き換えてください。
科目の特徴
備考
オフィスアワーに研究室訪問の際は、事前にメール連絡をし在室の確認を取ってください。