科目ナンバー
32A2106
科目名
動物組織学
担当教員名・資格
沖 嘉尚【専任講師】
単位数
2
配当年次
2年生
必修・選択
必修
開講学期
後期
学科・クラス指定等
動物学科のみ履修可能
履修条件
高校において生物I基礎、生物および化学基礎、化学を履修していることを前提として講義を行う。履修していない者はリメディアル教育を受講し、基礎的知識を習得してから講義を受けることを推奨する。
授業の概要
動物組織学は、生体組織の細胞構成、細胞の微細構造を知ることにより細胞・組織機能の本質を理解する学問領域である。ひとつの受精卵由来の細胞群が分化し、精緻に組織化されることにより配置され、生体機能発現のために、いかにバランスよく維持されているかを学習する。また、各種顕微鏡の開発は組織学の進展に寄与してきたが、本講義では顕微鏡知識や技術の修得も目指し、これにより発生生物学、細胞生物学の基礎科目のみならず、応用科目を学ぶうえ での基礎を身に付ける。
学びのキーワード
上皮組織、結合組織、筋組織、神経組織、循環器、リンパ性器官、消化器、呼吸器、内分泌器官、感覚器
授業の目的
動物の体は、さまざまな細胞が雑然と入り混じっているのではなく、同じ種類の細胞が集まって組織を構成し、それらの組織が組み合わさって器官となり、それぞれ独自の機能を発揮している。さらに、種々の機能をもつ器官が集まって器官系をつくり、器官系が協調して働くことで生命活動を維持している。本講義では、動物の諸器官を構成する構造的・機能的な基本単位である四大組織について細胞レベルでの構造・機能を学習し、さらに、四大組織の様々な組み合わせによってつくり上げられる器官の構造とその機能を理解することを目的とする。
授業方法
パワーポイント等のスライドを中心に講義を行う。講義の前半に前回講義した内容を復習することによって、できる限り講義時間内で内容を理解できるように講義を進める。予習ならびに授業後の理解を深めるために、講義内容に関連する課題をGoogle Classroomより配信する。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 四大組織(上皮組織、結合組織、筋組織、神経組織)を構成する細胞と構造・機能について説明できる。(第1〜7回)
  • 四大組織の組み合わせによって作り上げられる器官系(外皮、循環器、呼吸器、消化器)の構造・機能について、器官系毎に説明できる。(第8〜13回)
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

組織学とは何か?細胞−組織−器官−器官系の概念。各種顕微鏡、組織標本の作製法および染色法について解説する。

動物細胞生物学、動物形態学、動物生理学の講義内容に関連するため、ノートや課題の内容を復習しておくこと。

240分
2

上皮組織:形態学的分類および上皮組織の特徴的な構造を解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題を提出すること。

240分
3

結合組織1:形態学的分類および結合組織を構成する細胞、ならびに固有結合組織について解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題を提出すること。

240分
4

結合組織2:特殊結合組織である血液を構成する血球の種類と機能、ならびに造血について解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題を提出すること。

240分
5

結合組織3:特殊結合組織である骨および軟骨の構造、構成細胞、細胞外マトリックス、ならびに発生過程における形成機序について解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題を提出すること。

240分
6

筋組織:筋線維の種類、骨格筋、心筋および平滑筋の構造と機能、ならびに構成細胞について解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題を提出すること。

240分
7

神経組織:神経細胞の構造および神経膠細胞の種類と役割について解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題を提出すること。

240分
8

循環器系:血管の基本構造、動脈と静脈の構造の相違、毛細血管の種類と構造について解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題を提出すること。

240分
9

外皮:皮膚とその派生器官である脂腺、汗腺、毛および爪の構造および構成細胞について解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題を提出すること。

240分
10

呼吸器系:気道の部位による組織学的構造の変化、ガス交換の場としての肺胞の組織学的構を解析する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題を提出すること。

240分
11

消化器1:外分泌腺の基本構造と唾液腺の構造、味覚感受装置としての舌味蕾の構造と機能、歯の組織構造について解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題を提出すること。

240分
12

消化器2:消化管の基本構造、食道〜大腸の組織学的構造を解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題を提出すること。

240分
13

消化器3:肝臓の組織学的構造、胆嚢の組織学的構造、外分泌腺としての膵臓の組織学的構造を解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題を提出すること。

240分
14

これまでの講義内容を確認し、重要ポイントを復習する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題を提出すること。

240分
15

授業内試験を実施する。試験終了後、設問内容について解説する。

これまでの学習内容について確認し、筆記試験の準備をしておくこと。

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
四大組織(上皮組織、結合組織、筋組織、神経組織)を構成する細胞と構造・機能について説明できる。(第1〜7回)
各授業の課題(80%)および学期末試験(20%)で評価する。
四大組織の組み合わせによって作り上げられる器官系(外皮、循環器、呼吸器、消化器)の構造・機能について、器官系毎に説明できる。(第8〜13回)
各授業の課題(80%)および学期末試験(20%)で評価する。
成績評価基準・割合
各授業ごとに実施するGoogleフォームの課題(80%)および学期末の試験(20%)の点数で総合的に評価する。60点以上を合格とする。
フィードバックの方法
Googleフォームの課題に関する質問や解答について、次回の講義時に説明する。
教科書
指定しない
参考書
組織細胞生物学(南江堂)
Ross組織学(南江堂)
現代の組織学(金原出版)
オフィスアワー
  • 開始期間

    2025/09/30
  • 終了期間

    2026/01/20
  • 開始時間

    • 16:00
  • 終了時間

    • 17:00
  • 曜日

  • 場所

    4号館3階 動物細胞・免疫分野 沖研究室

備考

授業終了時およびGoogle Classroomからの質問は随時可能とする。
担当教員連絡先:oki.yoshinao[at]nihon-u.ac.jp([at]を@に置き換えて送信してください。)
科目の特徴
備考
14回目と15回目の授業内容はスケジュールの都合により入れ替わる場合があります。