科目ナンバー
32B2102
科目名
動物生態学(動物)
担当教員名・資格
岩佐 真宏【教授】
単位数
2
配当年次
2年生
必修・選択
選択
開講学期
前期
学科・クラス指定等
動物学科のみ履修可能
履修条件
特になし
授業の概要
生態学は、種、群集、個体群、もしくは生物個体を対象とした視点から、それらを取り巻く動植物や微生物といった生物的要素と地理や土壌、地形や地質、気候といった非生物的要素との相互関係について理解する学問であり、その関係を解明するためのさまざまな理論や数理モデルが提唱されてきている。本講義では自然選択と適応度を中心とした進化生態学の理論的背景をもとに、野生動物における種・群集・個体群・個体に関するヒエラルキーとそれぞれの特性、自然選択と適応進化、繁殖生態、繁殖成功と適応度、社会構造と行動、種間および種内競争、被食者と捕食者の関係や共生関係、進化における至近要因と究極要因について、具体的な研究成果も例にあげながら、生態学の基礎的概要を学習する。
学びのキーワード
進化、適応、自然選択、環境
授業の目的
生物学の一分野である生態学は、生物個体もしくは個体群とそれを取り巻く周辺環境との相互関係についての学問である。野生動物、特に哺乳類を中心として、個体群における繁殖様式や社会構造、競合・捕食・共生関係や、群集構成について理解を深める。
授業方法
スライドおよび板書を用いて講述し、講義内で課題を課す。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 種・群集・個体群・個体に関するヒエラルキーについて理解し、説明できる。(第1回〜第3回)
  • ⾃然選択や適応進化、個体群における繁殖様式や社会構造について理解し、説明できる。(第4回〜第10回)
  • 種間・種内競合、被捕⾷、共⽣関係について理解し、説明できる。(第11回〜第15回)
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

はじめに,生態学とは何か:生態学が取り扱う様々な観点について解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。次時限の内容に関して、事前に調べておくこと。

240分
2

自然選択と遺伝:生態学の中で重要な遺伝学用語と自然選択との関係について解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。次時限の内容に関して、事前に調べておくこと。

240分
3

自然選択と遺伝:生態学の中で重要な遺伝学用語と自然選択との関係、および遺伝子からみた進化の背景について解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。次時限の内容に関して、事前に調べておくこと。

240分
4

生活史特性:適応度が示す意義、トレードオフにおける様々なレベルでの利益とコストの関係、r-K戦略と内的自然増加率について解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。次時限の内容に関して、事前に調べておくこと。

240分
5

棲息地(ハビタット)と社会構造:動物が生活する上で必要な行動圏となわばり、およびこれらと関与する社会構造について解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。次時限の内容に関して、事前に調べておくこと。

240分
6

繁殖生態:繁殖期の意味、適応度と繁殖調節の関係、出産から育児のプロセスにおけるコストと利益の関係、および母子関係と分散について解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。次時限の内容に関して、事前に調べておくこと。

240分
7

性選択1:オス・メスそれぞれの繁殖成功と適応度の関係、および繁殖におけるメス選択性について解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。次時限の内容に関して、事前に調べておくこと。

240分
8

性選択2:性的二型の意義、性決定システムの多様性と進化、性比の意義について解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。次時限の内容に関して、事前に調べておくこと。

240分
9

性の進化:性の存在理由と雌雄で配偶子のサイズがなぜ異なる背景について解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。次時限の内容に関して、事前に調べておくこと。

240分
10

血縁選択:利他行動と利己行動の意義、血縁個体間の関係と包括適応度、血縁度と親子・兄弟姉妹の関係、および血縁選択について解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。次時限の内容に関して、事前に調べておくこと。

240分
11

相互作用1:個体群の成長の理論的背景、個体間の干渉と密度効果、メタ個体群の意味について解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。次時限の内容に関して、事前に調べておくこと。

240分
12

相互作用2:ニッチの意味と競争排除の関係、捕食者と被食者の関係、種間関係と形質置換、棲息地面積と群集構造について解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。次時限の内容に関して、事前に調べておくこと。

240分
13

相互作用3:動物と環境の関係における各種法則、餌資源と動物の関係(植物と動物の相互作用)、植生と非生物的環境要因と棲息地選好性の関係について解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。次時限の内容に関して、事前に調べておくこと。

240分
14

相互作用4:生息地選好性と環境要因、植物の生活史戦略について解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。次時限の内容に関して、事前に調べておくこと。

240分
15

まとめ:これまでの授業を総合的に振り返り、解説する。

授業後の内容について、ノートをまとめながら復習、理解すること。

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
種・群集・個体群・個体に関するヒエラルキーについて理解し、説明できる。(第1回〜第3回)
講義内で課す複数回の課題の結果から総合的に評価する。
⾃然選択や適応進化、個体群における繁殖様式や社会構造について理解し、説明できる。(第4回〜第10回)
講義内で課す複数回の課題の結果から総合的に評価する。
種間・種内競合、被捕⾷、共⽣関係について理解し、説明できる。(第11回〜第15回)
講義内で課す複数回の課題の結果から総合的に評価する。
成績評価基準・割合
⽣物の進化と環境の関係、および⽣物間の相互作⽤について正しく理解しているか、講義内で課す複数回の課題の結果から総合的に評価する。
フィードバックの方法
必要に応じて講義内またはオンラインで回答する。
教科書
教科書・参考書は⽤いない。
参考書
オフィスアワー
  • 開始期間

    2025/04/07
  • 終了期間

    2025/07/28
  • 開始時間

    • 09:00
  • 終了時間

    • 17:00
  • 曜日

  • 場所

    6号館4階 動物自然史分野 岩佐研究室

備考

随時、iwasa.masahiro[at]nihon-u.ac.jpへメール、または0466-84-3745へ電話をしてください。
科目の特徴
備考