科目ナンバー
32D2104
科目名
保全生物学
担当教員名・資格
三谷 奈保【准教授】
単位数
2
配当年次
2年生
必修・選択
選択
開講学期
前期
学科・クラス指定等
動物学科のみ履修可能
履修条件
動物学科のみ受講可能
授業の概要
絶滅危惧種の野生動物をはじめとする生物多様性の問題に対処するために、生物多様性の実態と評価、およびそれらが脅かされている背景、地球生命史上の変遷、近年の人為的な環境の改変がもたらす生物への影響、生態系の修復の施策について学習する。
学びのキーワード
絶滅危惧種、生物多様性
授業の目的
野生動物の中には絶滅が危惧される動物種がいる。環境問題に対処し、生態系と調和した持続的な活動を行うために、生物多様性や自然環境に関する基礎的知識を習得し、生態系を保全・復元するための手法について学ぶ。
授業方法
必要に応じて印刷物を資料として配付する。スライドを使用して、講義を行う。理解度チェックとして講義内容に関する小テストや講義で紹介した様々な野生生物や生物多様性に対する課題に対して自分の意見をまとめる。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 生物多様性の重要性について理解し、説明できる。(第1~5回)
  • 生物の保全と人間活動との関わりについて理解し、説明できる。(第6~10回)
  • 生物を保全するための方策について理解し、説明できる。(第11~15回)
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

保全とは:保全の歴史、保全倫理の概要および保全生物学とは何か、また保全生物学の歴史と特徴について学ぶ

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
2

生物多様性の概念:種・遺伝子・生態系、生態系の構造と機能、生物多様性の評価、完全性と持続可能性など生物多様性に関連する概念について学ぶ。

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
3

種の多様性:種とは何か、地球上に存在する種数、種の本質的な価値と有用性がある価値あるいは種による独自の価値について学ぶ。

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
4

生態系の多様性:生態系とは何か、生態系の価値、生態系の多様性と種の多様性、生態系と景観について学ぶ。

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
5

遺伝子の多様性:遺伝子多様性とは何か、遺伝子多様性の重要性、遺伝子多様性が損なわれるプロセスなどについて学ぶ。

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
6

過去から未来への地球の変化:地球の歴史における大量絶滅、現在の絶滅スピード、近年の気候変動について学ぶ。

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
7

絶滅のプロセス:絶滅しやすい種の要因、個体群とは、パッチ状の分布とメタ個体群、個体群存続可能性分析について学ぶ。

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
8

生態系の劣化と喪失:汚染物質、道路やダムなどの人工構造物、土・火・水、森林破壊、砂漠化・干拓・ 浚渫・堰堤など、断片化。

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
9

過剰利用・採取:過剰利用の長い歴史、過剰利用の類型、過剰利用の結果、過剰利用の最終展望について学ぶ。

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
10

侵略的外来種:種が移動する様々なルートと方法、侵略的外来種がもたらす様々な影響、侵入の成功率などについて学ぶ。

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
11

生態系の保全と維持:保護区の選ぶ基準と方法、保護区のデザイン、保護区を管理する基準と方法などについて学ぶ。

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
12

個体群の管理:必要な資源の提供、生存を脅かす要因のコントロール、個体の移動や人工繁殖などの個体群に直接的に介入する操作について学ぶ。

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
13

人間の活動域における保全:耕作地における生態系、都市的な環境における生態系、生息域内と域外での保全の連携などについて学ぶ。

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
14

保全活動:優先順位の決定、権利と責任、保全に関わる多様な組織や団体、地域や個人による活動について学ぶ。

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
15

これまでの学習内容の確認

講義で学んだ内容をノートに整理して復習する。次回の講義の内容について調べておく。

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
生物多様性の重要性について理解し、説明できる。(第1~5回)
講義中に行う理解度チェックの小テストと試験
生物の保全と人間活動との関わりについて理解し、説明できる。(第6~10回)
講義中に行う理解度チェックの小テストと試験
生物を保全するための方策について理解し、説明できる。(第11~15回)
講義中に行う理解度チェックの小テストと試験
成績評価基準・割合
生物多様性、人間活動との関わりおよび保全の方策を理解し、妥当な意見を述べられれば合格とする(60点以上)。理解度チェックの小テスト(40%)および試験(60%)による。14回目と15回目の授業内容はスケジュールの都合により入れ替わる場合があります。
フィードバックの方法
正解や解説を全受講生に対して示す。
教科書
指定しない
参考書
Fundamentals of conservation biology, fourth edition (Wiley Blackwell)
オフィスアワー
  • 開始期間

    2025/04/11
  • 終了期間

    2025/07/25
  • 開始時間

    • 12:10
  • 終了時間

    • 13:00
  • 曜日

  • 場所

    Classroomの限定コメント、もしくは7号館2階 動物生態・保全分野 三谷研究室

備考

担当教員連絡先:mitani.naho[at]nihon-u.ac.jp([at]を@に置き換えて送信してください。)
※メールやメッセージにすぐに回答できないことがあります。
科目の特徴
  • アクティブ・ラーニングを用いた授業
  • 適宜、理解度チェックとして自分の意見をまとめる機会を設ける。
  • 実務経験のある教員による実践的授業
  • 対馬野生生物保護センターでツシマヤマネコの保全や研究に関わった経験に基づき、絶滅危惧種の保全活動について解説する。
備考