科目ナンバー
32C2301
科目名
動物学応用実験
担当教員名・資格
相澤 修【准教授】 畠山 吉則【教授】 髙橋 恭子【教授】 西村 知良【教授】 岸田 拓士【教授】 中西 祐輔【准教授】 沖 嘉尚【専任講師】
単位数
1
配当年次
2年生
必修・選択
選択必修
開講学期
後期
学科・クラス指定等
動物学科のみ履修可能
履修条件
動物学基礎実験I・IIの単位取得を条件とする。
授業の概要
動物学基礎実験I・IIで習得・実践した知識やスキルをさらに発展させ、動物が有する特徴的な生理機能や遺伝のメカニズムを実践的に理解するため、行動、代謝、内分泌ならびに遺伝子機能などに関する実験を実施する。
学びのキーワード
カイコ、マウス、行動、器官、遺伝子機能、分子進化
授業の目的
動物学基礎実験I・IIで身につけた知識・スキルをさらに発展させ、無脊椎動物ならびに脊椎動物を対象により高度な実験を行い、実験の遂行およびレポート作成を通して「動物学研究I・II」へとつながる論理的思考力をさらに養うことを目的とする。
授業方法
受講学生をA班・ B班に分け、さらに各班をいくつかのグループに分け以下の実験内容を隔週で実施する。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 実験対象となる動物が持つ生理機能、形態学的特徴について理解し、説明することができる。(第2〜4回)
  • DNAを取扱う基本的な実験操作と遺伝子機能、分子進化について理解し、説明することができる。(第5〜8回)
授業計画
回数 授業内容
1

ガイダンス:
本実験の目的と内容を説明し、スケジュールを提示する。

2

無脊椎動物(カイコ)の生理・形態に関する実験:
無脊椎動物の形態学的特徴について解説する。カイコ(幼虫)の外部形態の観察や摂食、歩行ならびに走性などに関する行動観察を行う。カイコ(幼虫)を解剖し、消化器系、呼吸器系、循環器系、脂肪体、神経系ならびに内分泌系を肉眼観察しスケッチを行い、昆虫の形態学的特徴について実践的に理解する。

3

無脊椎動物(カイコ)の疾病・病理に関する実験:
カイコに感染する糸状菌(カビ)をカイコに感染させ、擬似的に冬虫夏草を作成する。作成した冬虫夏草様のものを観察し、健全な状態のものと比較して、どのようにカイコが変化したかを理解する。また感染したカイコから糸状菌を分離・染色しスケッチを実施することで糸状菌の性状を理解する。

4

脊椎動物(マウス)の形態に関する実験:
教育研究における動物実験の重要性と必要性を踏まえ、動物実験を行うにあたって遵守すべき日本大学動物実験実施規定と3Rを理解するとともに、実験動物の取扱いに関する基本的な手技について習得する。特に、本実験において習得してほしい安楽死法について解説する。マウスを解剖し、内臓諸器官の配置、消化器、呼吸器、循環器、泌尿器ならびに生殖器の構造について肉眼観察しスケッチを行い、哺乳動物の形態学的特徴について実践的に理解する。また、次回以降の実験に供する組織をサンプリングする。

5

遺伝子機能に関する実験①:
生体試料からのDNA抽出法の原理と基本的操作を解説する。前回採取したマウス組織からDNAを抽出し、濃度測定を行う。

6

遺伝子機能に関する実験②:
PCR法によるDNA増幅の原理について解説する。マウス組織より得られたDNAサンプルを用いてPCRを行い、アガロースゲル電気泳動により増幅されたDNA断片を確認する。PCR産物を精製し、得られたDNA断片の純度と濃度を測定する。

7

遺伝子機能に関する実験③:
PCR-RFLP法による遺伝子型判別の原理を解説する。PCRにより得られたDNA断片を制限酵素により消化し、アガロースゲル電気泳動を行う。制限酵素消化により生じたDNA断片長から遺伝子型を判別する。実験により得られた結果から遺伝子型と表現型との関連性について考察する。

8

分子進化に関する実験:
各種動物のDNA配列を公共データベースから取得し、分子系統樹を作成する。得られた分子系統樹の結果から動物間の進化的道筋を考察する。

到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
実験対象となる動物が持つ生理機能、形態学的特徴について理解し、説明することができる。(第2〜4回)
実験に取り組む姿勢、提出されたレポートから総合的に評価する。
DNAを取扱う基本的な実験操作と遺伝子機能、分子進化について理解し、説明することができる。(第5〜8回)
実験に取り組む姿勢、提出されたレポートから総合的に評価する。
成績評価基準・割合
実験に取り組む姿勢が真摯であり、かつレポートの構成が正しく、各実験メニューの目的を理解していれば合格とする。
フィードバックの方法
必要に応じて解説を行う。
教科書
使用しない。
参考書
使用しない。
オフィスアワー
  • 開始期間

    2025/09/26
  • 終了期間

    2026/01/23
  • 開始時間

    • 16:20
  • 終了時間

    • 17:50
  • 曜日

  • 場所

    6号館4階 動物生理分野 相澤研究室

備考

質問等はEメール(相澤:aizawa.shu[at]nihon-u.ac.jp)またはLearning Management System上で随時受け付ける(メール送信の際は[at]を@にしてください)。
科目の特徴
  • アクティブ・ラーニングを用いた授業
  • グループを組み、教員やTAと実験手順や内容の理解などに関して相互にやりとりをしながら進行する。
備考