科目ナンバー
32C3105
科目名
動物バイオテクノロジー
担当教員名・資格
相澤 修【准教授】
単位数
2
配当年次
3年生
必修・選択
選択
開講学期
後期
学科・クラス指定等
動物学科のみ履修可能
履修条件
動物学科2年次開講科目である分子生物学の履修を前提とする。また、授業内でグループディスカッションおよび成果発表を行うので、ノートPCやタブレットPCを毎回持参すること。
授業の概要
近年の生命科学ではタンパク質の構造や機能を調べる際に遺伝子操作技術が多用されており、それらの原理を十分に理解する必要がある。本講義では核酸の基本的な操作方法から組換えDNA作製法、遺伝子ノックアウトやトランスジェニックなど動物の遺伝子操作に利用される技術について学習する。さらに医療や産業への生命工学技術の利用など、生命科学の発展により創出された技術を応用的に発展させた事例についても学習する。
学びのキーワード
核酸、組換えDNA、タンパク質工学、細胞培養、遺伝子改変動物
授業の目的
生命工学の基礎となるDNA、RNAなど核酸を扱う技術や解析法から、組換えDNAの作製法や遺伝子改変動物の作製法など、生命工学の基本となる技術について学習することを目的とする。また、生命工学技術を医療や産業に応用した事例を学習し、その重要性や発展性について理解する。さらに、グループディスカッションおよび成果発表を通じて、生命工学のメリット・デメリットについて議論し、理解を深めることを目的とする。
授業方法
パワーポイント、プロジェクターを用いて講義する。授業のテーマに沿った受講学生間のグループディスカッションを行い、その成果をパワーポイント等を利用してスライドにまとめプレゼンテーションを行う。また、授業全体の理解度を問う期末レポートを課す。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 生命工学に関する知識や原理について理解、習得し、それらについて正確な専門用語を用いて説明、記述できるようになる。(第2〜6回、第9〜12回)
  • 授業内容に沿ったテーマについて学生間で議論し、その内容をわかりやすく伝えることができる。(第7〜8回、第13〜14回)。
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

本講義の目的や成績評価方法、グループディスカッションおよび成果発表の方法について解説する。

準備学習として、動物学科2年次開講科目「分子生物学」の授業内容を確認しておくこと(120分)。復習として、講義に使用したスライド内容を講義ノートに整理してまとめておくこと(120分)。

240分
2

生命工学の基礎:生命工学を学習するために必要な基礎知識として、細胞、代謝、発生、分化および増殖といった基本的な生物用語について解説する。

準備学習として、指定した参考書やインターネットなどを用いて講義内容に該当する内容を事前に調べておくこと(120分)。復習として、講義に使用したスライド内容を講義ノートに整理してまとめておくこと(120分)。

240分
3

核酸の性質と基本的な操作法:DNAやRNAなどの核酸の性質とそれらを取り扱う基本的な操作方法(核酸の抽出・精製、核酸の標識、PCR、DNAシーケンス等)について解説する。

準備学習として、指定した参考書やインターネットなどを用いて講義内容に該当する内容を事前に調べておくこと(120分)。復習として、講義に使用したスライド内容を講義ノートに整理してまとめておくこと(120分)。

240分
4

組換えDNAの作製法および細胞への導入法:組換えDNA作製に利用する技術(制限酵素処理、DNAクローニング等)と細胞への組換えDNA導入法について解説する。

準備学習として、指定した参考書やインターネットなどを用いて講義内容に該当する内容を事前に調べておくこと(120分)。復習として、講義に使用したスライド内容を講義ノートに整理してまとめておくこと(120分)。

240分
5

RNAとRNA工学:RNAの基本的な性質とRNAの分析法(ノーザンブロッティング、RT-PCR等)およびRNA工学技術(RNA干渉、in vitro翻訳等)について解説する。

準備学習として、指定した参考書やインターネットなどを用いて講義内容に該当する内容を事前に調べておくこと(120分)。復習として、講義に使用したスライド内容を講義ノートに整理してまとめておくこと(120分)。

240分
6

タンパク質や糖鎖、脂質に関する生命工学:タンパク質の基本的な性質とタンパク質の分析法(カラムクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、抗体染色、プロテオミクス解析技術等)について解説する。また、糖鎖工学や脂質工学に関する概要についても解説する。

準備学習として、指定した参考書やインターネットなどを用いて講義内容に該当する内容を事前に調べておくこと(120分)。復習として、講義に使用したスライド内容を講義ノートに整理してまとめておくこと(120分)。

240分
7

グループディスカッション1:授業内で指定したテーマに沿ってグループディスカッションを行い、次回に実施する成果発表のためのスライドを作成する。

準備学習として、これまでの授業内容をまとめた講義ノートを確認し、グループディスカッションの準備をしておくこと(120分)。また、授業内で行ったグループディスカッションをもとに、次回の成果発表に使用する発表スライドを完成させ、発表準備をしておくこと(120分)。

240分
8

成果発表1:第7回目の授業で行ったグループディスカッションの成果を発表する。

前回実施したグループディスカッションの内容を再度確認しておくこと(120分)。各グループの発表内容に関して、自身の考えや問題点等をまとめておくこと(120分)。

240分
9

動物やその細胞を対象とした生命工学:動物細胞の培養技術や哺乳動物における生殖工学技術、遺伝子ノックアウト動物やトランスジェニック動物といった遺伝子改変動物の作製法について解説する。また、哺乳類以外のモデル生物の有用性についても解説する。

準備学習として、指定した参考書やインターネットなどを用いて講義内容に該当する内容を事前に調べておくこと(120分)。復習として、講義に使用したスライド内容を講義ノートに整理してまとめておくこと(120分)。

240分
10

医療における生命工学の応用:ヒトの医療に関わる生命工学技術(ワクチン、抗生物質、幹細胞を用いた再生医療、組織工学、遺伝子治療等)について解説する。

準備学習として、指定した参考書やインターネットなどを用いて講義内容に該当する内容を事前に調べておくこと(120分)。復習として、講義に使用したスライド内容を講義ノートに整理してまとめておくこと(120分)。

240分
11

一次産業における生命工学の利用:一次産業に関わる動物生命工学技術(人工授精、クローン動物作製、遺伝子導入動物の作製とその応用等)について解説する。また、微生物を用いた発酵工学、代謝工学についても解説する。

準備学習として、指定した参考書やインターネットなどを用いて講義内容に該当する内容を事前に調べておくこと(120分)。復習として、講義に使用したスライド内容を講義ノートに整理してまとめておくこと(120分)。

240分
12

生命反応や生物素材を利用・模倣する生命工学:生体内で起こる酵素反応を試験管内で行い生体成分を合成・変換したりする技術や生物が持つ組織や器官を模倣した素材を人工的に創生する技術について解説する。

準備学習として、指定した参考書やインターネットなどを用いて講義内容に該当する内容を事前に調べておくこと(120分)。復習として、講義に使用したスライド内容を講義ノートに整理してまとめておくこと(120分)。

240分
13

グループディスカッション2:授業内で指定したテーマに沿ってグループディスカッションを行い、次回に実施する成果発表のためのスライドを作成する。

準備学習として、これまでの授業内容をまとめた講義ノートを確認し、グループディスカッションの準備をしておくこと(120分)。また、授業内で行ったグループディスカッションをもとに、次回の成果発表に使用する発表スライドを完成させ、発表準備をしておくこと(120分)。

240分
14

成果発表2:第13回目の授業で行ったグループディスカッションの成果を発表する。

前回実施したグループディスカッションの内容を再度確認しておくこと(120分)。各グループの発表内容に関して、自身の考えや問題点等をまとめておくこと(120分)。

240分
15

これまでの学習内容の確認を行う。

これまでの授業内容について講義ノートを見返して学習内容を確認しておくこと。また、グループディスカッションや各グループの成果発表の内容を再度確認しておくこと(240分)。

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
生命工学に関する知識や原理について理解、習得し、それらについて正確な専門用語を用いて説明、記述できるようになる。(第2〜6回、第9〜12回)
期末レポートの内容(40%)により評価する。
授業内容に沿ったテーマについて学生間で議論し、その内容をわかりやすく伝えることができる。(第7〜8回、第13〜14回)。
授業、グループディスカッションおよび成果発表に取り組む姿勢(60%)により評価する。
成績評価基準・割合
授業、グループディスカッションおよび成果発表に取り組む姿勢(60%)と期末レポートの内容(40%)により総合的に評価する。
フィードバックの方法
グループディスカッション、成果発表の際に質疑応答およびコメントすることでフィードバックを行う。提出されたレポートにはコメントを記載し返却する。
教科書
使用しない。
参考書
参考書:細胞の分子生物学 第6版(ニュートンプレス)、しくみからわかる生命工学(裳華房)
オフィスアワー
  • 開始期間

    2025/09/25
  • 終了期間

    2026/01/22
  • 開始時間

    • 16:20
  • 終了時間

    • 17:50
  • 曜日

  • 場所

    6号館4階 動物生理分野 相澤研究室

備考

Eメール(aizawa.shu[at]nihon-u.ac.jp)による質問は随時対応する([at]を@にしてください)。
科目の特徴
  • アクティブ・ラーニングを用いた授業
  • 受講学生間のグループディスカッションによる討論および成果発表
備考