科目ナンバー
32B3101
科目名
動物地理学
担当教員名・資格
細谷 忠嗣【教授】
単位数
2
配当年次
3年生
必修・選択
選択
開講学期
後期
学科・クラス指定等
動物学科のみ履修可能
履修条件
昆虫体系学、動物系統分類学、動物遺伝学、動物の多様性を履修し、すでに単位を取得していることが望ましい。
授業の概要
動物相は時空間的に一様な分布をしているのではなく、地理的な勾配や偏りを示し、地域によって特徴的な動物相が形成されている。これは何らかの地理的障壁や環境要因などによる制限によって、その動物の移動や分散、生存に制約がかかり分布域を決定づけている。本講義では,動物の地理的な分布様態がどのようにしてつくりあげられてきたのかについて、地史との関係や生息環境の地理的区分、および生態や生活史などが複雑に絡んだその背景について、区系地理学や系統地理学、島嶼生物学などの観点から解説を行う。
学びのキーワード
生物地理、区系、系統解析、集団遺伝、島嶼の生物、動物相(ファウナ)、生物多様性、保全、外来生物
授業の目的
動物の分布パターンとそれを決定づける要因について理解をするために、生物地理学に関わる区系地理学や系統地理学、島嶼生物学などについて理解する。また、保全生物学や外来生物学などでの生物地理学の考え方の活用についても理解を深める。
授業方法
スライド・資料をもちいて講義を行う。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 生物地理学に関わる基本概念について理解すること。(第1〜10回)
  • 生物地理学を用いた保全や外来種などへの応用について説明できること。(第11〜12回)
  • 生物地理学の知識,および関連周辺分野の知識等をもちいて,生物の地理的な分布について思考できること。(第13〜15回)
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

生物の地理的分布 :生物地理学で取り扱う範囲について概説する。また、世界における生物の地理的分布パターンについて解説する。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。

240分
2

日本における生物地理区分 :日本における地理的分布パターンについて解説する。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。また,授業後に授業内容について,ノートにまとめながら復習し,理解すること。

240分
3

移動と分散 :生物地理学において重要な概念である移動と分散について解説する。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。また,授業後に授業内容について,ノートにまとめながら復習し,理解すること。

240分
4

緯度や高度と生物地理 :緯度や高度がもたらす生物地理への影響について解説する。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。また,授業後に授業内容について,ノートにまとめながら復習し,理解すること。

240分
5

島の生物学 :島嶼における特徴的な生物地理パターンについて解説する。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。また,授業後に授業内容について,ノートにまとめながら復習し,理解すること。示された中間レポートの課題を次回の授業までに提出する。

240分
6

種構成の地域間比較 :各地域の動物相(ファウナ)の比較を元にした生物地理パターンの解析について解説する。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。また,授業後に授業内容について,ノートにまとめながら復習し,理解すること。

240分
7

系統解析 :生物地理学で用いられる系統関係を明らかにする方法について解説する。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。また,授業後に授業内容について,ノートにまとめながら復習し,理解すること。

240分
8

系統地理学 :系統解析を用いて生物地理を解析する系統地理学について解説する。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。また,授業後に授業内容について,ノートにまとめながら復習し,理解すること。

240分
9

系統地理学の実例 :系統地理学を用いた解析のいくつかの実例について解説する。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。また,授業後に授業内容について,ノートにまとめながら復習し,理解すること。

240分
10

集団遺伝 :生物地理学で用いられる集団の遺伝的関係を明らかにする方法について解説する。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。また,授業後に授業内容について,ノートにまとめながら復習し,理解すること。示された中間レポートの課題を次回の授業までに提出する。

240分
11

保全における生物地理学 :保全生物学で応用さられている生物地理学の考え方について解説する。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。また,授業後に授業内容について,ノートにまとめながら復習し,理解すること。

240分
12

外来種の侵入、分散、定着 :外来生物への対処に関係する生物地理学の考え方について解説する。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。また,授業後に授業内容について,ノートにまとめながら復習し,理解すること。

240分
13

琉球列島における生物地理の実例 :琉球列島における生物地理学的なパターンについて解説する。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。また,授業後に授業内容について,ノートにまとめながら復習し,理解すること。

240分
14

日本列島における生物地理の実例 :日本列島における生物地理学的なパターンについて解説する。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。また,授業後に授業内容について,ノートにまとめながら復習し,理解すること。

240分
15

地域における生物利用から生物地理や生物多様性を考える :昆虫食などの地域における生物利用の比較からそれぞれの地域における生物地理や生物多様性のパターンを考えてみる。

授業内容に関して,事前に調べておくこと。授業後に授業内容について,ノートにまとめながら復習し,理解すること。期末レポートに向けた復習を行うこと。

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
生物地理学に関わる基本概念について理解すること。(第1〜10回)
中間レポートと期末レポートによる評価。
生物地理学を用いた保全や外来種などへの応用について説明できること。(第11〜12回)
中間レポートと期末レポートによる評価。
生物地理学の知識,および関連周辺分野の知識等をもちいて,生物の地理的な分布について思考できること。(第13〜15回)
期末レポートによる評価。
成績評価基準・割合
2回の中間レポート(各30%)、および期末レポート(40%)について,授業内容を正しく理解しているか、および適切に説明しているかを評価する。
フィードバックの方法
中間レポート(2回)については提出期限後に授業内で解説を行う。
期末レポートについてはLearning Managemant System(Google Classroomを予定)経由で解説を行う。
その他、必要に応じて、講義内またはLearning Managemant System(Google Classroomを予定)経由で解説を行う。
教科書
指定しない
参考書
ジョン・C・エイビス(著),西田睦・武藤文人(監訳)(2008)「生物系統地理学 種の進化を探る」,東京大学出版,東京.
ロバート・H・マッカーサー(著),巌俊一・大崎直太(監訳)(1982)「地理生態学 種の分布にみられるパターン」,蒼樹書房,東京.
マイケル ペゴン・ジョン ハーパー・コリン タウンゼント(著),堀道雄(監訳)(2003)「生態学 個体・個体群・群集の科学 [原著第3版]」.京都大学学術出版会,京都.
Andrew S. Pullin(著),井田秀行・大窪久美子・倉本宣・夏原由博(訳)(2004)「保全生物学 生物多様性のための科学と実践」,丸善,東京.
R. Frankham, J. D. Ballou, D. A. Briscoe(著),西田睦(監訳)(2007)「保全遺伝学入門」,文一総合出版,東京.
オフィスアワー
  • 開始期間

    2025/09/19
  • 終了期間

    2026/02/06
  • 開始時間

    • 11:00
  • 終了時間

    • 17:00
  • 曜日

  • 場所

    6号館3階 動物学科(動物自然史分野細谷研究室)

備考

hosoya.tadatsugu(AT)nihon-u.ac.jpへメールを送信すること。
科目の特徴
備考