科目ナンバー
32C3102
科目名
生物情報学
担当教員名・資格
沖 嘉尚【専任講師】
単位数
2
配当年次
3年生
必修・選択
選択
開講学期
前期
学科・クラス指定等
動物学科のみ履修可能
履修条件
最新の動物学、生物統計学、分子生物学および動物学応用実験を履修していることを前提として講義する。
授業の概要
近年、生命科学の進展により生命現象に関連する莫大なデータが生み出され、情報科学的な視点や概念を導入した研究及び技術開発の重要性が著しく高まっている。本講義では、多様な生命科学データの解析手法を取り上げ、それらの手法を用いた研究について具体例をもとに学ぶ。また、データベースやウェブツールの実際について、公的研究機関において生命科学分野における遺伝子発現情報を中心とした大規模データの利用技術開発・維持管理に携わっている専門家らの実例を取り上げ、生命科学の研究における実践的な技術を学習する。
学びのキーワード
ゲノム、遺伝子、配列相同性検索、クラスタリング、多変量解析、エンリッチメント解析
授業の目的
生命科学分野における主なデータ解析手法(配列相同性検索、クラスター解析、多変量解析、エンリッチメント解析など)について理解し、説明できるようにする。また、データベースやウェブツールを活用して、生命科学研究における実践的な技術を習得する。
授業方法
パワーポイント等のスライドを中心に講義を行う。講義の前半に前回講義した内容を復習することによって、できる限り講義時間内で内容を理解できるように講義を進める。予習ならびに授業後の理解を深めるために、講義内容に関連する課題をGoogle Classroomより配信する。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 生命科学分野における主なデータ解析手法として、配列相同性検索、クラスター解析、多変量解析およびエンリッチメント解析について説明することができる。(第1〜9回)
  • 生命科学系公共データベースを利用して、必要な情報を取得することができる。(第10〜11回)
  • 生命科学系公共ウェブツールを利用して、データを解析し、解釈することができる。(第12〜13回)
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

ガイダンス:「生命情報科学」とは何か?現代の生命科学分野における情報科学技術の必要性について概説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

240分
2

アナログとデジタル:生物から得られる情報をコンピュータで処理するためには、文字や数値などで表現する必要があることついて解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

240分
3

配列アライメント:ドットマトリックスや動的計画法などについて解説する

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

240分
4

配列相同性検索:Basic Local Alignment Search Tool(BLAST)について解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

240分
5

遺伝的多型とバイオマーカー:遺伝子診断や遺伝子検査で利用されている遺伝的多型について解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

240分
6

バイオインフォマティクス技術を用いた研究:オーミクス解析の方法について解説する。(マイクロアレイ、高速シーケンス)

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

240分
7

バイオインフォマティクス技術を用いた研究:クラスター解析の方法について解説する。(階層型クラスター・k平均法)

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

240分
8

バイオインフォマティクス技術を用いた研究:多変量解析の方法について解説する。(主成分分析・多次元尺度構成法)

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

240分
9

バイオインフォマティクス技術を用いた研究:エンリッチメント解析の方法について解説する。(Gene Ontology、Gene Set Enrichment Analysis)

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

240分
10

生命科学系データベース:さまざまな公共データベースについて紹介する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

240分
11

生命科学系データベース:さまざまな実験のデータや文献等のデータベースの活用方法について解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

240分
12

生命科学系データベース:さまざまなウェブツールの紹介とその活用方法について解説する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

240分
13

実技試験:データベース・ウェブツールを活用して,ある生物の遺伝子発現データを解析する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

240分
14

最新の研究紹介:バイオインフォマティクス技術を用いた研究成果について具体的な例をあげて紹介する。

授業内容を復習し、Googleフォームを用いた課題の提出すること。

240分
15

授業内試験:試験終了後に試験問題の解説等を行う。

これまでの学習内容について確認し、筆記試験の準備をしておくこと。

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
生命科学分野における主なデータ解析手法として、配列相同性検索、クラスター解析、多変量解析およびエンリッチメント解析について説明することができる。(第1〜9回)
各授業の課題によって評価する。
生命科学系公共データベースを利用して、必要な情報を取得することができる。(第10〜11回)
実技試験および各授業の課題によって評価する。
生命科学系公共ウェブツールを利用して、データを解析し、解釈することができる。(第12〜13回)
実技試験および各授業の課題によって評価する。
成績評価基準・割合
授業内容の理解度を課題やレポートなどの提出物(70%)および実技試験(30%)の点数により総合的に評価する。
フィードバックの方法
講義室での質疑やGoogle Classroomを用いて、随時、質問を受け付け、コメントをする。
教科書
指定しない
参考書
生命科学データベース・ウェブツール 図解と動画で使い方がわかる! 研究がはかどる定番18選
オフィスアワー
  • 開始期間

    2025/04/16
  • 終了期間

    2025/07/30
  • 開始時間

    • 16:00
  • 終了時間

    • 17:00
  • 曜日

  • 場所

    4号館3階 動物細胞・免疫分野 沖研究室

備考

授業終了時およびGoogle Classroomからの質問は随時可能とする。
担当教員連絡先:oki.yoshinao[at]nihon-u.ac.jp([at]を@に置き換えて送信してください。)
科目の特徴
  • 情報リテラシー教育を含む授業
  • データベース活用法・情報整理法
  • 実務経験のある教員による実践的授業
  • 文部科学省所管の研究機関において、生命科学分野における遺伝子発現情報を中心とした大規模データの利用技術開発・維持管理に携わっていた者が、生命科学分野のデータベースやウェブツールについて解説し、ハンズオン形式の講義によって実践的な技術を学習する。
備考
14回目と15回目の授業内容はスケジュールの都合により入れ替わる場合があります。