科目ナンバー
32A3102
科目名
動物の福祉と倫理
担当教員名・資格
金澤 朋子【助教】
単位数
2
配当年次
3年生
必修・選択
必修
開講学期
前期
学科・クラス指定等
動物学科のみ履修可能
履修条件
授業の概要
近年,意図的な動物虐待の事件から,虐待の意図がなかったにも関わらず結果として動物への加虐行為になってしまった事案などが社会問題として取り上げられる。現代社会において,動物を対象とした各種研究を遂行するための実験・調査等では,加虐の意図がないにしろ,倫理的に適正な動物の取扱い,及び動物への対処・対応が求められる。そこで本講義では,生命倫理の概念と理論に基づいた原理をもとに,実験動物,飼育動物,野生動物といった広範囲にわたるさまざまな動物への倫理的背景と,実践すべき動物の取扱い法や対処法を習得する。また野生鳥獣保護,野生鳥獣害対策,動物愛
護,福祉政策などに関連した各省庁や自治体による各種法律・条例や指針等,及びこれらが制定された背景についても学習する。
学びのキーワード
動物福祉(アニマルウェルフェア)、動物倫理、動物観、実験動物、飼育動物、野生動物
授業の目的
動物に対する福祉的概念と動物を利用する上での倫理的観点を身につける。
授業方法
当該領域の知見を盛り込んだ、スライドを用いて授業を進め、LMS(Googleクラスルームなど)を利用して資料の配布や課題提出を行う。各回で提示される課題において、理解度の確認および復習を行う。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 動物福祉の概念を理解する(第3~5回)。
  • 動物倫理の概念を理解する(第1~2回)。
  • 実験動物,飼育動物,野生動物に対する福祉政策を説明できる(第6~14回)。
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

動物倫理の概念
動物倫理の考え方について解説する

シラバスを事前に確認し、参考書指定の書籍を読んでおくこと。

240分
2

動物倫理の概念
動物倫理の考え方について解説する
・東洋と西洋の動物観

授業内容を資料にまとめ、復習すること。

240分
3

動物福祉の概念
動物福祉の歴史的背景について解説する
・動物への配慮の世界史
・動物への配慮の日本史

授業内容を資料にまとめ、復習すること。

240分
4

動物福祉の概念
動物福祉の考え方について解説する
・動物の権利、動物愛護、動物福祉
・5つの自由、5つの領域

授業内容を資料にまとめ、復習すること。

240分
5

動物福祉の概念
動物福祉の生理学的指標および行動学的指標による評価方法について解説する

授業内容を資料にまとめ、復習すること。

240分
6

実験動物の福祉
実験動物を中心とした動物福祉の考え方および問題点について解説する
・動物実験の必要性
・実験動物の利用

授業内容を資料にまとめ、復習すること。

240分
7

実験動物の福祉
実験動物を中心とした動物福祉の考え方および問題点について解説する
・3Rの概念と具体的な実施策
・実験動物関連法規

授業内容を資料にまとめ、復習すること。

240分
8

飼育動物の福祉
飼育動物を中心とした動物福祉の考え方および問題点について解説する
・使役動物の歴史

授業内容を資料にまとめ、復習すること。

240分
9

飼育動物の福祉
飼育動物を中心とした動物福祉の考え方および問題点について解説する
・家畜福祉と生産性
・衛生管理と福祉の課題
・畜産動物関連法規

授業内容を資料にまとめ、復習すること。

240分
10

飼育動物の福祉
飼育動物を中心とした動物福祉の考え方および問題点について解説する
・展示動物の歴史

授業内容を資料にまとめ、復習すること。

240分
11

飼育動物の福祉
飼育動物を中心とした動物福祉の考え方および問題点について解説する
・展示動物の福祉上の課題
・展示動物関連法規

授業内容を資料にまとめ、復習すること。

240分
12

野生動物の福祉
野生動物を中心とした動物福祉の考え方および問題点について解説する
・ヒトと野生動物の関係の歴史
・野生動物の利用

授業内容を資料にまとめ、復習すること。

240分
13

野生動物の福祉
野生動物を中心とした動物福祉の考え方および問題点について解説する
・人身被害、農林業被害

授業内容を資料にまとめ、復習すること。

240分
14

野生動物の福祉
野生動物を中心とした動物福祉の考え方および問題点について解説する
・野生動物の福祉上の課題
・野生動物関連法規

授業内容を資料にまとめ、復習すること。

240分
15

まとめ
これまでの学習内容の確認

これまでの授業内容のまとめ資料を読み直し復習すること。

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
動物福祉の概念を理解する(第3~5回)。
授業への取り組み、授業で課された課題および試験の内容による評価
動物倫理の概念を理解する(第1~2回)。
授業への取り組み、授業で課された課題および試験の内容による評価
実験動物,飼育動物,野生動物に対する福祉政策を説明できる(第6~14回)。
授業への取り組み、授業で課された課題および試験の内容による評価
成績評価基準・割合
授業で課された課題の提出状況による平常点(40%)、および課題の提出内容と単元ごとに実施する試験(授業内)による理解度の評価点(60%)での総合評価とし、動物福祉・動物倫理の概念および各動物に対する福祉政策を理解していれば合格とする(60点以上)。
フィードバックの方法
授業内で提示した課題の解説を行う。
教科書
教科書の指定なし
参考書
「動物福祉学」新村毅編(昭和堂)
「日本の動物政策」打越綾子著(ナカニシヤ出版)
オフィスアワー
  • 開始期間

    2025/04/14
  • 終了期間

    2025/07/28
  • 開始時間

    • 16:10
  • 終了時間

    • 18:00
  • 曜日

  • 場所

    5号館2階・動物のいるくらし研究室

備考

メール連絡をする場合には、『該当科目名、学科名、学年、学生番号、氏名』を必ず記載すること。
メールアドレス:kanazawa.tomoko(at)nihon-u.ac.jp(※ (at) は @ に置き換えて下さい)
科目の特徴
  • ICTを用いた授業
  • LMS(Googleクラスルームなど)を利用して課題の実施、関連資料の共有および授業に対する質疑応答を行う
備考