科目ナンバー
32B3103
科目名
動物学史
担当教員名・資格
明主 光【助教】 安倍 弘【特任教授】
単位数
2
配当年次
3年生
必修・選択
選択
開講学期
前期
学科・クラス指定等
学科指定無し
履修条件
動物学科で扱う学問分野を想定して講義するため、動物学科の学生であることが好ましい。
授業の概要
動物学の起源は古代ギリシアの「動物誌」に遡る。その後のローマ時代から、学術的発展の暗黒期である中世を経てルネサンス期に至り、人体解剖学および医学が著しく発展した。近世には生物進化論が展開し、顕微鏡の発明以来、生理学、発生学、遺伝学、微生物学などの各分野が台頭してきた。近世後期以降には、各分野が細分化されて多岐にわたる発展を遂げ、現代ではDNAの発見から分子解析技術の飛躍的な革新を遂げた。以上のように、動物学は有史以前から裾野を広げ続けてきた学問である。本講義では、動物学の学問体系の発展および知識の蓄積について、主に西洋と日本の歴史的プロセスから学習する。
学びのキーワード
動物観、科学史、動物誌、科学論、古代ギリシア、中世、ルネサンス、近世
授業の目的
動物学に包含される学問分野が主に西洋でどのような歴史を経て発展し細分化してきたのか、古代ギリシアから現代までの各時代の潮流から理解する。また、各時代における象徴的な動物学上の発見を人物から理解し、現代では常識となっている動物学上の重要な知識や技術について、それらが確立されるまでの歴史的なプロセスから説明できる能力を身につける。さらに、現在学んでいる日本の動物学がどのような歴史的背景のなかで成立したものであるか位置づけ、今後の発展のために必要な視点を養う。
授業方法
講述およびスライドを用いた対面形式での講義を行い、課題(小テスト、レポート)を課す。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 各時代における象徴的な動物学上の発見とその発見者について説明できる。(第1〜14回)
  • 現代の動物学における常識的な知識、技術が確立するまでの歴史的なプロセスについて説明できる。(第1〜15回)
  • 日本の動物学がどのように発展してきたのか説明できる。(第13〜15回)
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

ガイダンス:授業の進め方、担当者、到達目標、評価方法など授業全般(シラバス)の説明する。
先史時代の動物観:古代文明成立以前のヒトとその他の動物との関わりについて解説する。

シラバスにある授業の概要、目的、到達目標を確認し、学修計画を立てておく。
指定した参考書の関連箇所を事前に読んでおく。講義スライドと口頭説明の内容をノートにまとめ、復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
2

古代ギリシア〜ローマ時代:ヒポクラテス、アリストテレスに遡る動物学(生物学)のはじまりについて解説する。

指定した参考書の関連箇所を事前に読んでおく。講義スライドと口頭説明の内容をノートにまとめ、復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
3

中世:学術的発展の暗黒期と称される時代の動物観について解説する。

指定した参考書の関連箇所を事前に読んでおく。講義スライドと口頭説明の内容をノートにまとめ、復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
4

ルネサンス期:人体解剖学・医学と科学論の発達について解説する。

指定した参考書の関連箇所を事前に読んでおく。講義スライドと口頭説明の内容をノートにまとめ、復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
5

近世前期(1):顕微鏡の登場と細胞説の確立について解説する。

指定した参考書の関連箇所を事前に読んでおく。講義スライドと口頭説明の内容をノートにまとめ、復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
6

近世前期(2):大航海時代における動植物の収集と体系化について解説する。

指定した参考書の関連箇所を事前に読んでおく。講義スライドと口頭説明の内容をノートにまとめ、復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
7

近世後期〜近代(1):進化論の展開について解説する。

指定した参考書の関連箇所を事前に読んでおく。講義スライドと口頭説明の内容をノートにまとめ、復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
8

近世後期〜近代(2):生理学と生化学の発展について解説する。

指定した参考書の関連箇所を事前に読んでおく。講義スライドと口頭説明の内容をノートにまとめ、復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
9

近世後期〜近代(3):発生学と形態学の発展について解説する。

指定した参考書の関連箇所を事前に読んでおく。講義スライドと口頭説明の内容をノートにまとめ、復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
10

近世後期〜近代(4):遺伝学から集団遺伝学への展開について解説する。

指定した参考書の関連箇所を事前に読んでおく。講義スライドと口頭説明の内容をノートにまとめ、復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
11

近世後期〜近代(5):病原微生物学と免疫学の発展について解説する。

指定した参考書の関連箇所を事前に読んでおく。講義スライドと口頭説明の内容をノートにまとめ、復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
12

現代:DNAの発見以降の動物学について解説する。

指定した参考書の関連箇所を事前に読んでおく。講義スライドと口頭説明の内容をノートにまとめ、復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
13

日本における動物学の展開(1):生態学と環境科学について農林業の被害対策との関連から解説する。

指定した参考書の関連箇所を事前に読んでおく。講義スライドと口頭説明の内容をノートにまとめ、復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
14

日本における動物学の展開(2):農学と動物学の関係について解説する。

指定した参考書の関連箇所を事前に読んでおく。講義スライドと口頭説明の内容をノートにまとめ、復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
15

現代に確立された知識から遡り、本授業で学んだ動物学史を総合的に解説する。

第14回までのノートから要点を事前にまとめておく。講義内容を踏まえて、要点について改めて復習する。理解できない項目があれば、オフィスアワーまたはメールにて質問する。

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
各時代における象徴的な動物学上の発見とその発見者について説明できる。(第1〜14回)
課題(小テスト、レポート)の内容をもとに総合的に評価する。
現代の動物学における常識的な知識、技術が確立するまでの歴史的なプロセスについて説明できる。(第1〜15回)
課題(小テスト、レポート)の内容をもとに総合的に評価する。
日本の動物学がどのように発展してきたのか説明できる。(第13〜15回)
課題(小テスト、レポート)の内容をもとに総合的に評価する。
成績評価基準・割合
到達目標に関連したレポート課題を先史時代〜近世前期までの講義(安倍担当分;50%)と近世後期以降の講義(明主担当分;50%)のそれぞれで課す。各担当分の課題(小テスト、レポート)において、授業内容を正しく理解しているか、自らの言葉で適切に説明しているか、という観点から総合的に評価する。
フィードバックの方法
講義室、メールでの質問に対しては、その場または講義内で回答する。課題(小テスト、レポート)の内容については、講評や解説を周知する。
教科書
教科書は使用しない。
参考書
・遠山 益(著)『生命科学史』(裳華房)
・毛利秀雄・八杉貞雄(編)『日本の動物学の歴史』(培風館)
その他、講義中に書籍、論文等を適時紹介する。
オフィスアワー
  • 開始期間

    2025/04/11
  • 終了期間

    2025/07/31
  • 開始時間

    • 11:00
  • 終了時間

    • 17:00
  • 曜日

  • 場所

    6号館4階 動物自然史分野 明主研究室 および 4号館4階 生物学研究室(安倍)

備考

上記の時間を設定したが、明主(myoshu.hikari[AT]nihon-u.ac.jp)または安倍(abe.hiroshi[AT]nihon-u.ac.jp)へのメールでも随時受け付ける。なお、「[AT]」は「@」に置き換えること。
科目の特徴
備考