科目ナンバー
32C3101
科目名
神経生物学
担当教員名・資格
山室 裕【教授】
単位数
2
配当年次
3年生
必修・選択
選択
開講学期
前期
学科・クラス指定等
学科指定無し
履修条件
「動物細胞生物学」、「生化学」、「動物生理学」、「分子生物学」の単位修得をしていること。
授業の概要
脳と神経について、その生理・細胞生物学的な基本事項について、さらにはその応用となる神経化学、神経行動学、精神神経医学や神経薬理学へのアプローチも講述する。
学びのキーワード
脳、神経細胞、グリア細胞、神経伝達物質、受容体、神経の可塑性
授業の目的
動物では、各組織の細胞がシグナルを出し、他の細胞と密に連絡を取り合うことにより個体全体の恒常性を維持している。本講義では、ヒトを含めた動物個体維持の最も上位に位置する中枢神経系におけるシグナル伝達のしくみを細胞生物学的見地から理解し、神経生物学の基本的知識とともに神経薬理学や神経行動学など、多様な研究療育への興味・関心を持てるようにする。
授業方法
対面形式を原則とする。パワーポイントによる説明を主都市、項目ごとに使用するスライドをPDFファイルとして事前に配布する。理解しにくい項目や追加説明は番所を併用する。小テストの代替とした「課題」(理解度確認レポート)を単元ごとに5~7回程度提出させ、第15回に予定している総合理解度試験(または「総合レポート」)を課す。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 神経生物学で包含する多くの生理学的・生化学的現象に対して、正確な学術用語を理解し、使用できる。(第2~14回)
  • 神経生物学で包含する多くの生理学的・生化学的現象に対して、第三者にに対して説明できる(記述できる)。(第5、7,9,11、13回)
  • 神経生物学で包含する多くの生理学的・生化学的現象を学習することにより、動物行動学、動物心理学など、動物学の応用研究への基盤的知見を獲得できる。(第14回)
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

授業開始に向けてのガイダンス
(神経生物学を学ぶにあたり、その重要性と整理・生化学研究の位置づけについて解説する)

受講するにあたり、講義概要、シラバスを事前に目を通し、個々に学習計画を設定しておくこと。次回の講義内容を事前に確認しておくこと(目安時間180分)。

60分
2

一般的な細胞間情報伝達と神経細胞間情報伝達との比較、神経細胞の構造と基本機能、について解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、配信された授業ファイルを事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること(目安時間240分)。

240分
3

神経系(ニューロン、グリア)細胞の種類、中枢神経系と末梢神経系、脳の発育、神経伝達物質、投射経路について解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、配信された授業ファイルを事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること(目安時間240分)。

240分
4

「シナプス」の定義、跳躍伝導~シナプス小胞サイクル、シナプス後細胞へのシグナル伝達までについて解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、配信された授業ファイルを事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること(目安時間240分)。

240分
5

「神経細胞の基礎」に関しての確認の後、神経系細胞、神経経路に関する重要な点を総合的に復習し、記述説明ポイントを開設することによりその方法を習得する。

理解度確認レポート①

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、配信された授業ファイルを事前に確認しておくこと。理解度確認レポートを実施するので、「神経細胞の基礎」に関する授業内容の復習をしておくこと(目安時間270分)。

270分
6

コリン作動神経について、ムスカリン様受容体を介した伝達経路に焦点を絞り解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、配信された授業ファイルを事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること(目安時間240分)。

240分
7

コリン作動性神経について、ニコチン様受容体を介した伝達経路に焦点を絞り解説する。その後、興奮性シナプス後電位と抑制性シナプス後電位を比較し、そのメカニズムについて解説する。

理解度確認レポート②

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、配信された授業ファイルを事前に確認しておくこと。理解度確認レポートを実施するので、「コリン作動性神経」に関する授業内容の復習をしておくこと(目安時間270分)。

270分
8

グルタミン酸作動性神経とその受容体、および受容体を介した伝達メカニズムについて解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、配信された授業ファイルを事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること(目安時間240分)。

240分
9

GABA作動性神経とその受容体、および受容体を介した伝達メカニズムについて解説する。

理解度確認レポート③

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、配信された授業ファイルを事前に確認しておくこと。理解度確認レポートを実施するので、「グルタミン作動性およびGABA作動性神経」に関する授業内容の復習をしておくこと(目安時間270分)。

270分
10

カテコールアミン作動性神経(主にドーパミン)とその受容体、および受容体を介した伝達メカニズムについて解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、配信された授業ファイルを事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること(目安時間240分)。

240分
11

カテコールアミン作動性神経(主にノルアドレナリン・アドレナリン)とその受容体、および受容体を介した伝達メカニズムについて解説する。

理解度確認レポート④

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、配信された授業ファイルを事前に確認しておくこと。理解度確認レポートを実施するので、「カテコールアミン作動性神経」に関する授業内容の復習をしておくこと(目安時間270分)。

270分
12

セロトニン作動性神経とその受容体、および受容体を介した伝達メカニズムについて解説する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、配信された授業ファイルを事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること(目安時間240分)。

240分
13

神経ペプチドと非ペプチド性神経伝達物質の生合成と作用機序、および一酸化窒素の合成と作用機序について解説する。

理解度確認レポート⑤

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、配信された授業ファイルを事前に確認しておくこと。理解度確認レポートを実施するので、「神経ペプチド作動性神経」に関する授業内容の復習をしておくこと(目安時間270分)。

270分
14

神経の可塑性とは?「長期増強」、「長期抑制」の分子メカニズムについて説明し、記憶・学習に対する関係性を開設する。

前回の授業内容を十分理解するよう復習し、配信された授業ファイルを事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整えること(目安時間240分)。

240分
15

総合理解度試験(50分)を行い、これまでの学習内容を総合的に解説する。

1~14前回の授業内容を十分理解するよう復習し、配布された授業ファイル等を事前に確認しておくこと。また、該当する授業終了後、理解度が低い項目、内容に関しては、その旨を端的にまとめ、オフィスアワー、メール等により質問できる準備を整え、総合理解度試験にのぞむことる(目安時間270分)。

270分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
神経生物学で包含する多くの生理学的・生化学的現象に対して、正確な学術用語を理解し、使用できる。(第2~14回)
単元ごとの理解度確認レポートにより学術用語の理解度、正確性を確認し、35%程度の評価点とする。
神経生物学で包含する多くの生理学的・生化学的現象に対して、第三者にに対して説明できる(記述できる)。(第5、7,9,11、13回)
単元ごとの理解度確認レポートにより講義内容の理解度、正確性を確認し、65%程度の評価点とし、上記と合わせて「1単元100点×5回=500点満点」とする。
神経生物学で包含する多くの生理学的・生化学的現象を学習することにより、動物行動学、動物心理学など、動物学の応用研究への基盤的知見を獲得できる。(第14回)
総合理解度試験を100点満点で評価し、原則、試験60%、理解度確認レポート40%として最終評価を行う。
成績評価基準・割合
5回の理解度確認レポート(各100点満点)の平均値の40%、最終試験(100点満点)の60%の合計を最終評価とする。
フィードバックの方法
理解度確認レポートは、翌週の授業冒頭に出題の意図と問題(課題)の解説をおこなう。評価(評点)に関しては個別に通知する。「総合理解度試験」を第15回に課し、試験終了後に開設時間を設け、その後はメール等により個別に対応する。
教科書
特に指定なし(希望により紹介します)。
参考書
オフィスアワー
  • 開始期間

    2025/04/07
  • 終了期間

    2025/07/14
  • 開始時間

    • 16:30
  • 終了時間

    • 18:00
  • 曜日

  • 場所

    未定

備考

研究室に在室していない場合があるので、まず授業後やメールで確認してください。その際、場所を連絡します。
Email: yamamuro.yutaka(at)nihon-u.ac.jp
※(at)は@に置き換えてください。
科目の特徴
備考