科目ナンバー
科目ナンバリングコード:09B3103
科目名
調理科学
担当教員名・資格
大畑 素子【准教授】
単位数
2
配当年次
3年生
必修・選択
選択
開講学期
後期
学科・クラス指定等
食品生命学科のみ履修可能
履修条件
食品生命学科の学生に限定する。
授業の概要
調理現象を科学的に学ぶためには、調理操作、食品成分の化学的特性、組織学的特性、物性、計量心理学、食文化、ケモメトリックス、サイコレオロジーなどの体系的な知識や研究が必要であり、非常に複雑である。本講義では、より身近に、より興味深く、普段の調理との関連性を感じながら理解を深めることを目指し、具体的な料理名を用いてその料理に隠れている科学について学習する。調理のコツや経験則の科学的根拠についても学ぶ。
学びのキーワード
調理、料理、加熱、食品成分、食品成分間反応、嗜好性
授業の目的
調理素材(材料)として用いられる食品に含まれる様々な成分の特性を把握した上で、調理操作や調理過程における科学的な成分変化を理解し、料理の品質や嗜好性への影響に気づくことを目的とする。さらに、授業の各回で学ぶ項目(具体的な料理名)から、調理における科学的側面を推測し、科学的な現象や嗜好性への関連を論理的に説明することも目的とする。
授業方法
資料を配布し、それを中心に講義する。スライドも使用する。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 調理素材として用いられる食品に含まれる様々な成分の特性を把握し、調理操作および調理過程における科学的な成分変化を理解することができる。
  • 各回で学ぶ項目(料理名)から、調理における科学的側面を推察でき、さらにおいしさ(嗜好性)との関連性についても考察することができる。
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

授業ガイダンス
【調理における熱の科学】
・煮る、焼く、オーブン焼き、直火焼き

シラバスをよく読んでおくこと。この授業を受講する上での自身の目標をよく考え各自でまとめておくこと。

240分
2

【穀物の調理】
・米飯、パエリア、もち、だんごの科学

調理における熱の科学について復習すること。穀物の調理を学ぶために、でんぷんの特徴について予習しておくこと。

240分
3

【小麦粉の調理】
・うどん、ラーメン、パン、クッキー、ルウの科学

穀物の調理科学について復習すること。小麦粉の調理を学ぶために、グルテンの特徴について予習しておくこと。

240分
4

【イモ類の調理】
・粉ふきいも、マッシュポテト、焼き芋の科学

小麦粉の調理科学について復習すること。じゃがいもとさつまいもの食品としての特徴について予習しておくこと。

240分
5

【豆類の調理】
・黒豆、豆腐、あんこの科学

イモ類の調理科学について復習すること。

240分
6

【畜肉の調理】
・ステーキ、ソーセージの科学 その1

豆類の調理科学について復習すること。

240分
7

【畜肉の調理】
・ステーキ、ソーセージの科学 その2

畜肉の調理科学について復習すること。

240分
8

【魚介類の調理】
・しめさば、煮魚、魚肉だんご、ブイヤベースの科学

畜肉の調理科学について復習すること。出汁と旨味成分について各自で事前に調べておくこと。

240分
9

【卵の調理】
・マカロン、エッグベネディクト、プリンの科学

魚介類の調理科学について復習すること。卵の加工特性について、他の授業で学んだことを復習しておくこと。

240分
10

【牛乳・乳製品の調理】
・牛乳、アイスクリーム、チーズフォンデュの科学

卵の調理科学について復習すること。

240分
11

【揚げ物の調理】
・揚げ油、天ぷら、からあげの科学

牛乳・乳製品の調理科学について復習すること。

240分
12

【野菜、果物の調理】
・ほうれん草のおひたし、なすの田楽、ふろふき大根、渋柿の渋抜き、ジャムの科学

揚げ油、天ぷら、からあげの調理科学について復習すること。野菜や果物に含まれる栄養成分や微量成分について予め調べておくこと。

240分
13

【寒天、ゼラチンの調理】
・水ようかん、ババロアの科学

野菜、果物の調理科学について復習すること。アガロース、アガロペクチン、コラーゲンの特徴をそれぞれ調べておくこと。

240分
14

【砂糖、デンプンの調理】
・カラメルソース、フォンダン、ブラマンジェ、かき玉汁の科学

寒天、ゼラチンの調理について復習すること。

240分
15

理解度確認課題の実施(これまでの学習内容の確認、総括)

砂糖、デンプンの調理科学についての復習を含め、第1回から第14回までの内容を十分に復習すること。

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
調理素材として用いられる食品に含まれる様々な成分の特性を把握し、調理操作および調理過程における科学的な成分変化を理解することができる。
授業内に実施する小テストおよび理解度確認課題の点数により評価

各回で学ぶ項目(料理名)から、調理における科学的側面を推察でき、さらにおいしさ(嗜好性)との関連性についても考察することができる。
授業内に実施する小テストおよび理解度確認課題の点数により評価
成績評価基準・割合
理解度確認課題(調理名とその作り方から、調理における科学的特徴が理解できていること。嗜好性に関わっている成分や物性等について理解できていること。以上の内容について正しい理解および課題の設問主旨を十分理解した上で回答できていることを評価基準とする。)70%、および授業内に実施する小テスト(設問の主旨を十分理解し、理論的に記述により回答できる)30%で総合的に評価する。
フィードバックの方法
授業内で実施する小テストは、都度、必要に応じてコメント等を教員が記入して返却する。さらに、返却した小テストに関する解説を行う。
理解度確認課題を実施後、授業内で解説を行う。
教科書
教科書:使用しない
参考書
参考書や推薦する書籍など:講義の中で随時紹介する。
オフィスアワー
  • 開始期間

    2022/09/20
  • 終了期間

    2023/01/24
  • 開始時間

    • 14:40
  • 終了時間

    • 17:00
  • 曜日

  • 場所

    食品栄養学研究室(12号館6階)

備考

講義室での対面式授業を実施した場合には原則講義終了後(火曜)に質問等に対応する。メール等での予約を要する。
科目の特徴
備考
受講生の構成や希望、講義の進行状況により、重点的に講義する内容や省略する内容、関連事項を加えることがある。また、授業内容はスケジュールにより入れ替わる場合がある。
復習は必ず行うこと。また、自宅等においても調理を行う機会を増やし、授業で学んだ調理科学について実践的な活動を通して理解を深めてもらいたい。