科目ナンバー
03A2109
科目名
生物統計学
担当教員名・資格
伊藤 琢也【教授】 根本 洋明【特任教授】
単位数
2
配当年次
2年生
必修・選択
選択
開講学期
前期
学科・クラス指定等
学科指定無し
履修条件
クラスルームの内容を予習し,講義後には配布資料を熟読し,同ホームページの演習や課題を行う。自分で考えることが望まれる。
授業の概要
獣医学において必要な統計処理の基本を学ぶ。統計学の基礎概念の理解とそれらの意味について学ぶ。卒業研究の実験データの整理や将来の論文執筆時に理解しておくべき統計処理の基本事項とそれらを統計プログラムを用いて実際に計算する手法を学ぶ。
学びのキーワード
平均と分散,オッズ比,母集団と標本,標準偏差と標準誤差,標本抽出,χ2乗検定,t-検定,2つの過誤,多重比較,統計処理ソフト R, EZR
授業の目的
基本的な統計用語の理解し,疫学等で必要な大規模なデータの統計的処理の基本を学ぶ。さらに,実験データの統計解析に必須な検定の基本と基本的な検定方法を学ぶ。実際の統計解析には統計解析ソフトが必須となるがこの講義では無料の統計解析ソフトR(EZR)の紹介と基本的な使用法も学ぶ。
授業方法
前半は主に統計用語の基本的な解説と獣医学特有の概念の習得および基本的な演習。後半は講義と演習。
講義資料は対面授業の場合は配布するが同じ資料はクラスルームにもアップするので特に予習として事前に読んでおく。
オンデマンド形式の場合はクラスルームで配布。
課題等はクラスルームで出題回収する。
質問などは,講義後あるいはオフィスアワー時に対応。クラスルームのコメントもしくはメールでもよい。
要望があれば Zoom での質問への対応も可能。
学修を通じて育成する力(DPとCPとの対応関係)
DP・CP1

知識・教養・倫理観

DP・CP2

世界情勢の理解

DP・CP3

論理的・批判的思考力

DP・CP4

問題発見・解決力

DP・CP5

挑戦力

DP・CP6

コミュニケーション

DP・CP7

リーダーシップ・協働力

DP・CP8

省察力

到達目標
  • 実際に実験したデータをどのようにまとめ,他者が理解できるような形式で整理するにはどうするかを学ぶ。特に,有効数字,有効桁,量的,質的データの違いとそれらの代表値(平均値と中央値,最頻値など)の意味を説明できる。
  • 実験データは正規分布に従う母集団から抽出された標本であり,一つあるいは複数の標本から母集団の統計量をどのように推定するかを学ぶ。特に,二つの標本の母集団の平均値に関する3つの検定法を理解し,実際のデータに対して適切な検定法を選択できるようになる。
  • 統計学における2つの過誤の理解と多重比較検定の必要性と実際の検定(Tukey の検定,Dunnett の検定)を学ぶ。
授業計画
回数 授業内容 授業時間外学習
(準備学習・復習)の内容
時間外学習時間数の目安(分)
1

確率の基本用語の確認

クラスルームの講義資料を読んで予習する。講義後に配布課題またはクラスルームでの課題を行う。予習2時間,復習2時間

240分
2

統計の基本用語の確認
演習

クラスルームの講義資料を読んで予習する。講義後に配布課題またはクラスルームでの課題を行う。予習2時間,復習2時間

240分
3

母集団と標本,代表的な統計量
演習

クラスルームの講義資料を読んで予習する。講義後に配布課題またはクラスルームでの課題を行う。予習2時間,復習2時間

240分
4

検定の考え方,
基本的な確率分布,
正規分布,t-分布,F-分布

クラスルームの講義資料を読んで予習する。講義後に配布課題またはクラスルームでの課題を行う。予習2時間,復習2時間
講義後にクラスルーム 上に upload されているエクセルファイルを開いて正規分布のグラフのイメージを確認する。予習2時間,復習2時間

240分
5

区間推定の意味と計算例
演習

クラスルームの講義資料を読んで予習する。講義後に配布課題またはクラスルームでの課題を行う。予習2時間,復習2時間

240分
6

統計処理ソフトR,EZRの紹介

EZR のインストール。復習4時間

240分
7

2群の平均の差の検定
t-検定(独立した2群)
Welch の検定(等分散でない場合)
paired-t 検定(対応する2群)
演習

クラスルームの講義資料を読んで予習する。講義後に配布課題またはクラスルームでの課題を行う。予習2時間,復習2時間

240分
8

EZR(もしくはエクセル)による平均値の差の検定の演習

EZR もしくはエクセルを用いて,講義時に解説された演習問題を実際に解いてみる。予習2時間,復習2時間

240分
9

3群以上のデータの扱い方
2つの過誤
検出力

クラスルームの講義資料を読んで予習する。講義後に配布課題またはクラスルームでの課題を行う。予習2時間,復習2時間

240分
10

多重比較法とは。 t-検定の問題点と解決法。
種々の多重比較法。
Tukey の検定,Dunnett の検定

クラスルームの講義資料を読んで予習する。講義後に配布課題またはクラスルームでの課題を行う。予習2時間,復習2時間

240分
11

多重比較の検定の演習 
Tukeyの検定,Dunnett の検定

クラスルームの講義資料を読んで予習する。講義後に配布課題またはクラスルームでの課題を行う。予習2時間,復習2時間

240分
12

カテゴリーデータと統計量
中央値
最頻値

クラスルームの講義資料を読んで予習する。講義後に配布課題またはクラスルームでの課題を行う。予習2時間,復習2時間

240分
13

ノンパラメトリック法。
カテゴリーデータの検定。

クラスルームの講義資料を読んで予習する。講義後に配布課題またはクラスルームでの課題を行う。予習2時間,復習2時間

240分
14

これまでの学習内容のまとめと解説

クラスルームの講義資料を読んで予習する。講義後に配布課題またはクラスルームでの課題を行う。予習2時間,復習2時間

240分
15

これまでの学習内容の確認

クラスルームの講義資料を読んで予習する。講義内試験を行う。
予習2時間,復習2時間

240分
到達目標と成績評価方法の対応
到達目標(再掲) 成績評価方法
実際に実験したデータをどのようにまとめ,他者が理解できるような形式で整理するにはどうするかを学ぶ。特に,有効数字,有効桁,量的,質的データの違いとそれらの代表値(平均値と中央値,最頻値など)の意味を説明できる。
配布課題またはクラスルーム における演習問題と課題学習の成績で評価する。
実験データは正規分布に従う母集団から抽出された標本であり,一つあるいは複数の標本から母集団の統計量をどのように推定するかを学ぶ。特に,二つの標本の母集団の平均値に関する3つの検定法を理解し,実際のデータに対して適切な検定法を選択できるようになる。
配布課題またはクラスルーム における演習問題とエクセルファイルの理解度を確認する小テストを行う。さらに,各人毎に若干異なるデータ例を用いた実際の検定のレポートによって評価する。
統計学における2つの過誤の理解と多重比較検定の必要性と実際の検定(Tukey の検定,Dunnett の検定)を学ぶ。
配布課題またはクラスルームにおける演習問題と,実際のデータの検定のレポートで評価する。
成績評価基準・割合
講義内での演習(配布課題またはクラスルームでの課題)の成績(60点)と講義内試験(40点)で評価する。演習内容が理解できれば合格(60点)。14回目と15回目の授業内容はスケジュールの都合により入れ替わる場合があります。
フィードバックの方法
提出されたレポートにコメント等を記入して返却する。
質問などは,クラスルームのコメントもしくはメールで対応する。要望があれば Zoom での質問対応も可能。
教科書
教科書は指定しない。講義資料は クラスルーム 上に公開する。単位取得のためには配布講義資料で十分であるが将来のために参考書を購入することを勧める。
参考書
参考書は「すべての医療系学生・研究者に贈る 独習統計学24講(朝倉書店社)、同、応用編」。
オフィスアワー (科目担当責任者)
  • 開始期間

    2023/04/10
  • 終了期間

    2023/07/31
  • 開始時間

    • 14:40
  • 終了時間

    • 17:00
  • 曜日

  • 場所

    4号館4F 数理情報(根本洋明 師)

備考

授業後に質問を受け付ける
オフィスアワー (科目担当責任者)
  • 開始期間

  • 終了期間

  • 開始時間

  • 終了時間

  • 曜日

  • 場所

備考

科目の特徴
  • アクティブ・ラーニングを用いた授業
  • クラスルーム を用いて資料の配付及び課題を行う。
  • 情報リテラシー教育を含む授業
  • Excel,EZR などの利用方法の解説と実践
  • ICTを用いた授業
備考